5月3日~5日にハンガロリンクで開催されたAUTO GP第3戦で、ユーロノバの佐藤公哉が今季2勝目をあげた。

 開幕戦で早くも優勝を果たし、今回の第3戦をポイントリーダーとして迎えたユーロノバの佐藤公哉は、予選でポールポジションこそ逃したものの3番手タイムをマークし、日曜のレース1を2列目からスタートすることになった。

 19周で争われた決勝では、抜群のスタートダッシュを決めた佐藤が1コーナーでトップに浮上するが、直後の2周目に逆転を許し2番手に後退。その後は、先頭で逃げるビットリオ・ギレッリに引き離されてしまう苦しい展開となった。

 しかし、12周目にピットインした佐藤に対し、トップのギレッリは15周目のタイヤ交換作業で手間取り、2台は一気に接近。これで勢いに乗った佐藤はコース上のバトルでギレッリを交わして再びトップを奪取。佐藤は残り3周もギレッリの激しい反撃を受けたが最後は0.356秒差で逃げ切り、今季2度目のトップチェッカーを受けるとともに、連続表彰台記録を「5」へと伸ばした。

「レース1は幸運もあったが優勝できた」と佐藤は語っている。
「首位に立ってからの残り3周は、後ろのドライバーの動きを常にミラーで見ながらのレースを強いられたが、なんとか抑えきることができた。チェッカードフラッグを受けたときは、嬉しいというよりも助かったと思った。レース中にチームから無線で言われていたことだが、タイヤ交換前後のラップでの猛プッシュが効いた」
「次のイギリス・シルバーストンはAUTO GPの今季4大会目にして初めてレース経験があるだけでなく、僕自身が得意とするサーキットなので、3勝目4勝目が狙えると思う」

 レース2での佐藤は、マシンの不調で6位。一方、佐藤のチームメイトである黒田吉隆はトラブル続きの週末となり、レース1はスターターのトラブルでフォーメーションラップに出遅れ、最後尾スタートで12位フィニッシュ。レース2ではブレーキトラブルに見舞われリタイアに終わった。

 なお、F1参戦時代にレスキューカーに撥ねられるという忌まわしい過去と決別するため、因縁の地ハンガロリングを18年ぶりに訪れたチームオーナーの井上隆智穂だが、表彰式では「君が代」に思わず涙したとつぶやいている。
「メディカルカーに跳ねられたタキ井上の18回忌法要は、厳粛なる週末の中、無事終了した。跳ねられた無念さのあまり成仏できなかったタキ井上は、レース界の地縛霊として徘徊していたが、ハンガロリングでの「君が代」を聞いてすっきりと地獄に落ちて行った!」

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