今日も降り続くという天気予報は幸いにも外れ、正午からの予定だったプラクティスは午後1時過ぎにスタートした。空はずっと雲に覆われたままで、小雨やコースのチェックで何度かの中断はあったが、それらはすべて短時間で済み、今日はほぼ5時間にわたる走行時間が実現。佐藤琢磨は57周を走った。ルーキー・オリエンテーション・プログラムの2日間で走ったのとほぼ同じだけのラップ数を1日でこなし、大きな前進を果たした。自己ベストは222.679マイルまで伸びている。

第6戦インディ500 4日目

「今日はいろいろとクルマを変更して、それによる変化などを感じ取った初めての日。トラフィックの中でも走れましたが、スピード域が高くラインが1本しかないのですごく難しいですね」

Q:今日は結構走れましたね。天気が回復して良かった。
A:そうですね、最初の2日間に比べれば走れました。昨日は走れなかったので、ようやく走れたって感じです。初日のルーキー・オリエンテーションはとにかくコースに慣れることがメインでしたので、今日はいろいろとクルマを変更してみて、それによる変化などを感じ取る初めての日でした。そういう意味では、今日はかなりいろんなセットアップをトライして、そのたびにクルマとコースへの理解が深まったので良かったと思います。

Q:1台のマシンの後ろで、ドラフティングを使いながら走っているシーンもありましたね?
A:そう、ようやくトラフィックを見つけて走れましたね、後半でしたけどね。前半はクルマ作りに集中していて、後半はトラフィックの中で少し走れたわけだけど、カンザスとは全然違うね。やっぱりスピード域がカンザスより高いので、そのタービュランスの影響と言うのかな、それもレベルが違うし、ただでさえここのコースは本当にラインが1本しかないに近いでしょ。その状態でダウンフォースを失うので、トラフィックの中で走るのはすごく難しかったです。

Q:スピードが高いだけにターンインのポイントなどが非常にシビアになる。そういうところは神経を使いますか?
A:本当に微妙なズレで実際にはものすごい距離を走っているので、かなり神経を使いますね。タービュランスって、乱気流と言うぐらいで安定してないんですよね。だからタービュランスに入った後、その先がどうなるのかが今の僕にはまだわからない。そこが難しい。距離感とかつかんで、スロットルを少し緩めてバンクに入らないといけない。ストレートでもドラフティングを使うのに、いちばんいいあんばいで行けるように走るのは結構難しかった。そういう面からも、今日の走行ではいい練習になりましたね。明日、明後日と気温もどんどん暖かくなるという話なので、今度は積極的にトラフィックの中でレースを走るのを想定していくと思います。

Q:今日は気温が低かったですよね。最高でも摂氏14度ぐらいでしたから。そういう点からも神経を使いましたか?
A:タイヤの暖まり方や、磨耗の仕方、グリップ感などが気温によってだいぶ変わってくると思う。今日はすごく湿度が高かった。空気が重いのでダウンフォースは出てたんですけど、グリーントラックで始まったこともあって、タイヤは結構厳しくて、全体的に見てあんまり持たなかったですよね。そこらへんが明日どう変わってくるのか、経験しながら様子を見ます。

Q:毎日本当にいろんなことを吸収していかなければならない。頭を整理するのも大変ではありませんか?
A:そうですね。でも、一歩ずつ一歩ずつちゃんと歩める時間を与えてもらえているので、そこらへんはかなり慎重にやってるぶん、やりやすいですね。そんなに焦らないで済んでるっていうか……。これまでのレースみたく、予選までにたったの2時間の練習しかできなくて、その中で決勝用のセッティングまで全部をやらなきゃいけないという状況に比べると、1日単位で動けるますから。1回走ってゆっくりセットアップを見直して、データを見てエンジニアと話し、自分も頭を整理してもう1回走って、次の日もう1回やると、そういう感じでゆっくり進んでるので大丈夫です。時間はあんまりないけれど、少なくとも明日、明後日の天候は回復する見込みなので、僕としてはプログラム通りに進めることができると考えています。

Q:今日は風は吹いていませんでしたが、それはプラスでしたか?
A:そうでしたよね。コンディションは安定していた。そうした状況でクルマと、インディアナポリスというコースとを、まず徹底的に体に覚え込ませることができてると思います。そこから次のステップが、セッティングの変更によるマシンの変化をどう感じるかですよね。変化と言っても、それは本当に小さなことを感じなきゃいけないので、それを感じてクルマを作っていって、じゃそれがトラフィックの中でどういうふうに生きていくのかという話なので、今は本当にたくさん勉強してますよ。

Q:明日はより一層、トラフィックで走ることを希望しているってところですか?
A:はい。そうです。今日は60周ぐらいしたのかな? 明日はもっともっと走ると思うので、今日よりも一割ましぐらいはいくと思う。二割増しぐらい自分としてはいきたいかな。

Q:昨日が雨だったことで、タイヤのセット数(決勝までで33セット=ルーキー・オリエンテーション用3セットを含まず)が足りなくなるという心配は減りましたか?
A:昨日走らなかったことで、かなりラクにはなったんですよ。それでも、このタイヤは使おうと思えば1時間で3セットとか、4セットをすぐに使えちゃう。20周とか25周走ったらなくなっちゃうから。そのセット数は1日に使う数なので、やっぱり綿密に計画して、コースに出ていったらマシンを感じてすぐに戻ってこないといけない。

Q:そういう意味で今日は短いサイクルでピットに戻ってくるようにしていたんですか? トラフィックがなくなったらピットに帰るように見えてましたが?
A:そう。チームは5〜7周のランでオーケーと言っていたんだけど、僕はもう1周、2周で帰ってきたこともあった。チームは「どうした?」って聞いてきたけど、「いや、もう次のプログラムに行こう」って僕の方は言ってました。実際、トラフィックがあった時には5周、7周、10周と走ってましたけど。

Q:今日の感想は?
A:今日はいろいろと経験ができました。毎日々々新しい目標を立てて、それをひとつずつクリアしていくって感じかな?

Q:あらゆることが新しい経験というような状況だと、家に戻ってもレースのこと、マシンのことを考えてばかりになってしまうものですか? 例えばデータを持ち帰って、改めて見直したりとか?
A:いや、データは見ないですね。ロードコースやストリートで、どうしても見直したい時はホテルに戻ってもデータを見たりするんですけど、ここはデータを見るというよりも、自分の中で記憶を整理して、フィーリングを大事に記憶に入れていくって言うのかな? 家に戻ったらまったく考えないってわけじゃないですけど、そんなに細かく根を詰めていってという感じではないですね。それよりももっとフィーリングを大切にしてる感じかな。これが予選の前になったら相当いろいろ考えるし、決勝前だともっと考えると思いますけどね。1週間走っての総括を、自分の頭の中で整理しないといけないだろうから。

Q:考え過ぎるのも逆効果だろうし、その辺りもまた難しいですね。
A:そうですよね。だから夕食とかはリラックスして、明日またもう一度フレッシュに始めたいって考えています。

本日のレースクイーン

奥田千尋おくだちひろ
2025年 / スーパーGT
WAKO’S GIRLS
  • auto sport ch by autosport web

    FORMATION LAP Produced by autosport

    トランポドライバーの超絶技【最難関は最初にやってくる】FORMATION LAP Produced by auto sport

  • auto sport

    auto sport 2026年2月号 No.1616

    スーパーGT 20周年記念特集
    激動、勇退、高揚。
    忘れられない20年

  • asweb shop

    STANLEY TEAM KUNIMITSUグッズに御朱印帳が登場!
    細かい繊細な織りで表現された豪華な仕上げ

    3,000円