DENSO KOBELCO SC430
第4戦SUGO、4位フィニッシュでシリーズ2位浮上!

2012 SUPER GT 第4戦「SUGO GT 300km RACE」(7/28-29)
スポーツランドSUGO(1周3.704km)
入場者数:予選9,500名、決勝27,500名 合計37,000名

http://www.sard.co.jp/race_r/r2012/rd4/report.html

□公式練習走行
 7月29日(日)、SUPER GT第4戦「SUGO GT 300km RACE」の決勝が行われ、9番グリッドからスタートした石浦が駆るDENSO KOBELCO SC430は重いハンディウェイトを背負いながらも好走を見せ、6位に順位を上げピットイン。バトンタッチした脇阪もトップペースで前走車を追い立てオーバーテイク。あともう少しで3位に手が届くところまで追い上げたDENSO KOBELCO SC430は4位フィニッシュとなり、ドライバーポイントで8点を獲得しランキング2位(合計38点)に浮上。チームポイントで11点を獲得し同じく2位(計50点)浮上。シリーズランキングリーダーの38号車とのポイント差も縮めた価値ある結果となった。次の第5戦は8月18日(土)・19日(日)に鈴鹿サーキットにて1000kmの長丁場で争われる。

 一意専心、上位を狙って挑んだ第3戦セパンで4位フィニッシュを果たし、現在シリーズランキング3位につけるDENSO KOBELCO SC430。シリーズ前半戦の終わりとなる第4戦は杜の都仙台近郊のスポーツランドSUGOが舞台。予選方式はスーパーラップ、決勝は300kmで争われ、ピットストップは1回。ウェイトハンディは60kgを搭載する。コースは山間部にありトリッキーで幅も狭く、また高低差73mもあるテクニカルなマウンテンコース。常に接近戦が展開されドライバーにとって息の抜けない緊迫したバトルが続き、追い抜きの難しさから予選順位が重要となる。昨年2位表彰台を獲得するなど過去も好成績を残している験の良いこのSUGOで、タイトル獲得へ向けて弾みをつけたいところ。レースの度に成長を続けるチームは、できる限りより多くのポイント獲得することを目標としている。

 28日(土)午前中の公式練習走行は、気温33度/路面温度39度で朝から日差しが強いドライコンディション。8時15分から1時間40分の混走セッションが開始され、コース上のコンディションが安定し出した8分後ぐらいにコースインした石浦は、まずは6周を走ってドライブフィールを確認した。赤旗中断をはさんで数周にわたってセット調整を行い、13周目には1分16秒819とその時点の3番手タイムをマーク。続いて15周目から脇阪がドライブ。アウトインを繰り返しながらセット調整を進め、良い方向を見出した脇阪は9周を走行して再び石浦に。さらにセットを煮詰めていった石浦は6周を走行。2人のドライバーのドライブインフォメーションの正確性とセット能力の高さが高次元で融合し、エンジニアによるセット調整が相乗効果的に進んでいった混走セッションは7番手となった。10時05分から10分間のGT500クラス単独走行のセッションでは、脇阪が走り出しから好ペースで走行し、さらにタイムを伸ばす1分16秒587の9番手となった。

□公式予選
■Q1:集中力を高めた脇阪がスーパーラップ進出へ導く
 28日(土)15時05分と予定より遅れて開始された15分間の公式予選1回目Q1は脇阪がステアリングを握った。気温36度/路面温度54度と一層日差しが照りつける酷暑となったQ1。集中力を高めてクルマに乗り込んだ脇阪は、開始から7分後に他車の動きを見てコースイン。丁寧にタイヤを温め3周目に1分16秒817と上位タイムをマーク。続く4周目もセクター自己ベストを叩き出した脇阪は、重いクルマを無駄なく丁寧にクレバーに走らせ前に進めるドライビング。登りがきつい最終コーナーを巧に駆け上がり、さらにタイムを縮める1分16秒338とその時点で6番手タイムを叩き出した。その後、重量の軽いクルマにかわされたものの、見事に9番手でスーパーラップ進出へ導いた。

■スーパーラップ:石浦がスムーズかつ果敢な走りで9位をキープ
 15時30分から20分遅れで始まったスーパーラップは気温33度/路面温度45度と若干暑さが和らいだコンディション。2番目に登場した石浦は、ウォームアップランからアタックラップとなる3周目に入るとスムーズに回り込んだ1、2コーナーをクリアし、下りの左カーブとなる3コーナーをオンザレールの様に駆け下りた。この後のヘアピン、S字、ハイポイントコーナーは重さを感じてしまう登りであるが、石浦はしっかりとクルマを安定させ、うまくトラクションをかけて前に進め駆け上がっていった。続くレインボーコーナーからバックストレート終わりのセクター1をシリーズ2位をいく100号車をコンマ1秒上回るタイムで通過。重さが挙動に影響しやすいSPコーナーを果敢に攻めた石浦は、やはりウェイトが効く最終コーナーをうまく駆け上がり、1分16秒294で100号車を上回りスーパーラップを終えた。最終的に10台がスーパーラップを終えた結果、9位キープとなり、シリーズランキングで1つ上を行く100号車の前でスタートできる価値ある9位となった。

□決勝
■フリー走行
 29日(日)決勝日朝のフリー走行開始時は、気温30度/路面温度38度。昨日に引き続き快晴となり朝から厳しい暑さとなった。昨日予選から決勝へ向けてセット調整を行い、9時5分から始まったフリー走行では、フルタンク状態の中でペース良く走行。1分17秒124と5番手タイムをマークした。脇阪、石浦ともにアベレージタイムもトップクラスの速さで周回を重ね、ピットワークシュミレーションも実施。期待がかかる決勝へ向けて、手応えを感じさせるフリー走行となった。

■決勝スタート
 29日(日)決勝前8分間のウォームアップ走行の直前に一時どしゃ降りの雨となって路面が濡れ、ウェットタイヤでウォームアップを走った石浦は、クルマの最終確認を念入りに行った。スタート前には路面も乾き、気温31度/路面温度42度のドライコンディションに。5列目9番グリッドからスタートした石浦が駆るDENSO KOBELCO SC430は、前方でのアクシデントを後目に好ポジションで1コーナーをクリアした。

第1スティント:粘り強く好ペースで追い上げを見せた石浦
 1コーナーでのアクシデントをかわしバックストレートまで激しいつばぜり合いで接近戦が続き緊張のオープニングラップを7位で戻ってきた石浦。スタート前に決勝のペースは自信があると語っていたとおり、上位との間合いを計りながら冷静に周回をこなしていき、4位争いの集団の中で激しい攻防が続いた。一旦7周目に5位に浮上するも黄旗区間撤去のタイミングで6位になり、そのシリーズリーダーの38号車を追いかける展開となった。300クラスをラップダウンさせるのにも狭いコース幅でギャップが上下に変動したが、粘り強く追い上げを見せる石浦は13周目から1分17秒台のトップペースのタイムを刻んでジリジリと38号車との差を詰め、追いすがる後続を引き離す走り。30周目を過ぎる頃より、ハンドリングが難しい状態になってきたが、懸命なドライビングでペースを維持し好走を見せる石浦。37周目を終え、脇阪にタスキをわたすべくピットインとなった。

第2スティント:魅了するレース展開で観衆を沸かせた脇阪
 35秒ほどのピットワークで脇阪を戦列に送り出す。この日誕生日を迎えた脇阪は、温かい祝福をピットウォーク時にファンの前で受け、喜ばれる自分らしいレースがしたいと語っていた通り、今回も魅了するレース展開を観衆へ見せた。石浦の走りをモニターで見守っていた脇阪は、ベストなレースプランを組み立て、ベストなタイヤをチョイス。アウトラップから速いペースで前を追い立てた。41周目に35号車をかわし5位に浮上。4位38号車とのギャップをどんどん削り、47周目には真後ろに詰め寄った脇阪。49周目の最終コーナーを絶妙なラインで駆け上がり、50周目の1コーナー飛び込みでのオーバーテイクを目論んだ脇阪。狙い通り1コーナー進入で華麗にインを突いて38号車をパスし、観衆を大いに沸かせた脇阪は4位に浮上した。さらに捲し立てるかのように威勢良く、次なるターゲットの3位1号車を追い回し、52周目にはコンマ1秒差まで詰め寄った。トップペースで表彰台を目指して攻め続ける脇阪であったが、追い上げもここまで。惜しくもそのまま4位でのフィニッシュとなった。

 ドライバーポイントでは8点を獲得しランキング2位(合計38点)に浮上。チームポイントでは11点を獲得し同じく2位(計50点)浮上となった。この後、8月9日(木)・10日(金)に行われる富士GTA合同テストに参加。そして、8月18日(土)・19日(日)に行われる第5戦鈴鹿の1000kmの長丁場にシリーズトップを狙って挑む。

□脇阪寿一
「セパン戦同様に石浦の走りが物差しとなって自分の走りを組み立てることができ、追い上げることができました。欲を言えば3位表彰台のチャンスもありましたが、現状ベストな結果です。レースにたくさんの皆さんが来て頂き、また誕生日を祝って頂き大変感謝です。この東北の地はいまだ難しい状況ですが、皆さんに喜んでもらえる自分らしいレースを見せられたかと思います。またタイトルを争う38号車をうまく抜くことができ、100号車の前でのゴールできた事は大きかったです。次の鈴鹿でも期待に応えられる走りを見せたいと思います。引き続き、ご声援のほどよろしくお願いします!」

□石浦宏明
「予選での苦戦は決勝重視のタイヤ選択なので予想してました。決勝は良いペースでいける自信があったので挽回できると思ってましたが、狭いコースなので気を引き締めてスタート。他車の脱落もありましたが良い感じで走れて前を抜いて、うまく寿一さんにつなげることができました。貴重な8ポイント獲得とランキング2位浮上で、ますます後半戦が楽しみです。サポート頂いている皆さんの力で良いレースが出来ているので、後半戦も力を合わせて頑張ります。引き続きご声援よろしくお願いします」

□大澤尚輔監督
「シリーズ上位の2台の前でフィニッシュすることができ、非常に価値ある4位フィニッシュとなりました。38号車とは2ポイント縮め、100号車とは同ポイントですがランキングを2位に上げることができました。これまで良い流れで来ていますが修正点も色々ありますので、1つ1つ改善していきたいと思います。まだまだシーズンを折り返した所ですので、後半戦に向けてしっかりと気を引き締めて行きたいと思います。次の鈴鹿は1000kmと久しぶりの長丁場のレース。ポイントもなるべく多く取って、タイトル争いに弾みをつけたいと思います」

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