スコット・ディクソンがトロントのダブルヘッダーを完全制覇
佐藤琢磨は終盤のリスタートでクラッシュに巻き込まれて20位

2013年7月14日(日)・決勝2
会場:トロント市街地特設コース
天候:快晴
気温:28℃

 一つの週末に2レースを楽しめるダブルヘッダーとなって、今年のトロントではより多くのファンが湖畔のストリートサーキットに足を運びました。

 今週末の2レース目にあたるシリーズ第13戦も、全長1.755マイルのコースを85周して争われました。前日の第12戦では実現しなかったスタンディングスタートが第13戦で再度トライされ、2度目の挑戦でインディカー史上初めて、スタンディングスタートが切られました。

 ポールポジション(PP)からスタートしたスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)は、PPからトップを守ってターン1へ飛び込み、そのあとに続く長いストレートの先のターン3でもトップの座を堅持しました。そこからのディクソンは、ライバル勢を大きく突き放す圧倒的な速さを見せつけました。チームのピットストップも完ぺきで、レース終盤に行われたリスタートでも、ディクソンはトップの座をおびやかされることなく、トロントでの両レースを制して先週のポコノからの3連勝を飾り、Hondaはシーズン6勝目をマークしました。

 なお、ディクソンは前日に続く優勝で通算勝利数が32となり、インディカーの歴代勝利数で単独7位となりました。また、この日の勝利によってディクソンのシリーズランキングは2位に上がりました。トップとのポイント差も、前日の第12戦終了時点の42点から29点へと大きく縮まっています。ポコノでの今季初優勝から一気に3連勝を挙げたことにより、ディクソンは2003年、07年に続く3度目のシリーズタイトル獲得の可能性が一気に広がっています。

 前日に3位でフィニッシュしたダリオ・フランキッティ(Chip Ganassi Racing)は、スタート直後に他車と接触してフロントウイングとタイヤを傷め、ピットで作業を行ったために最後尾まで順位を下げました。しかし、ディクソン同様にライバル勢を圧倒する速さを見せて、次々とポジションを上げていき、レース後半のピットストップのタイミングでフルコースコーションが出されたこともプラスに働き、4位まで追い上げてフィニッシュしました。

 前日もアクシデントに遭うまで快調な走りを見せていたチャーリー・キンボール(Chip Ganassi Racing)は6位、マイク・コンウェイ(Dale Coyen Racing)は23番グリッドからのスタートながら前日と同じく7位、ジャスティン・ウィルソン(Dale Coyne Racing)は8位、カナダ出身のベテランのアレックス・タグリアーニ(Barracuda Racing/Bryan Herta)は10位と、Hondaインディ・トロントのレース2では、Hondaドライバー6人がトップ10フィニッシュしました。

 佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は14番グリッドからのスタンディングスタートで10番手までポジションを上げ、レースの大半で7番手を走行していました。第13戦ではライバル勢と互角に戦えるハイペースで走り続けることができており、終盤の戦いでさらに上位へと食い込んでいく勢いを見せていました。しかし、ゴール目前の84周目に切られたリスタートで、佐藤の目の前で数台のマシンが接触し、アウト側にポジションを取っていた彼は行き場を失い、壁にヒットしてリタイアを喫しました。マシンがなかなか仕上がらない苦しい状況をくぐり抜け、第2レースではトップ10フィニッシュができる寸前のところでしたが、残念ながらトロントでのダブルヘッダーはどちらもリタイアという結果になりました。

コメント

スコット・ディクソン(優勝)
「トロントはずっと勝ちたいと考えていたレースでしたが、昨年までは勝てずにいました。それが今年はダブルヘッダーになり、両レースで勝つことができたのですから、本当にうれしいです。今週は第1レースの予選以外はなにもかもがスムーズに進みました。今日のレースではスタンディングスタートもうまく決めることができましたし、レースでは2番手以降に大きな差をつけてゴールまで走り続けることができました。タイヤをいたわる走りを心がけつつ、5秒以上の差を保てたら最高だと考えて走っていましたが、ピットストップでクルーがさらに差を広げてくれるなど、完ぺきなレースを戦い、勝利を手に入れることができました。トロントでの2連勝、ポコノからの3連勝には自分でも驚いています。チームもHondaもベストを尽くしてくれていて、それらのコンビネーションがシーズン中盤戦の私たちにパフォーマンス向上をもたらしてくれているのだと思います。次のミッドオハイオは、私が得意とするコースですから4連勝を狙っていきます。そして、私たちはチャンピオンシップ獲得を目指していきます」

佐藤琢磨(20位)
「今日の私たちはスタートからトップ10を走り続けていました。チームとしてすばらしい仕事をしたからこそのパフォーマンスでしたが、それに見合わないリタイアという残念な結果となりました。スタンディングスタートは楽しく、ポジションを上げることもできました。今日のレースはフルコースコーションが終盤戦になるまで出されませんでしたが、私たちのマシンは昨日に比べると断然速く、トップ10フィニッシュは間違いないというポジションを走ることができていました。クルーががんばり、エンジニアが力を発揮してくれたからこそ、スピードを獲得できたのです。それでも、まだトップ争いを行っていたグループとの間にはスピード差がありました。私たちは今後もハードワークを続けなければなりません。最後のリスタートは激しいポジション争いになりました。私はアウトサイドにポジションを取ってクリーンにターン1へと進入しました。多くのマシンが前方とイン側にいました。だれかが私にヒットしてきて、さらに行き場を失い、リタイアへと追い込まれました。とても不運だったと思います」

ロジャー・グリフィス|HPD テクニカル・ディレクター
「Chip Ganassi Racingとスコット・ディクソンが完ぺきなレースを戦ってくれました。ポコノからの3連勝、そしてトロントでの2レース両制覇と、大変うれしい結果を今週末の私たちは手にすることができました。Hondaはいつも逆転を実現してきました。絶対にあきらめないというのが私たちのポリシーです。Chip Ganassi RacingとHondaは、苦しいときも同じ目標に向って全力を投じ続け、協力関係をさらに強固なものとしてきました。これはまさに本田宗一郎のスピリットを受け継いだものだと思います。戦いはこの先も長く続いていきます。今週末の勝利で満足感に浸っているわけにはいきません。次戦はミッドオハイオで、レースは3週間後に開催されます。Hondaで働く人々が多く見守るレースですから、そこでも勝利を挙げられることを楽しみにしています」

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