ニューハンプシャー・モータースピードウェイで開催されたIZODインディカー・シリーズ第12戦。1998年以来久々のレースが14日に行われ、雨が降る波乱のレースをライアン・ハンター-レイが制した。8番手スタートだった佐藤琢磨(KVレーシング/ロータス)は、2番手までポジションを上げるも接触によりピットイン。終盤順位を挽回し7位でレースを終えた。

 波乱のチェッカーとなったニューハンプシャーでのレース。インディカーが3位と判定したスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)は言った。「スタート時刻を早めたのは好判断だったが、最後のグリーンフラッグは間違った判断だった」。

 225周のレースが216周を迎えたところでグリーンフラッグは振られたが、ここで6番手につけていたダニカ・パトリック(アンドレッティ・オートスポーツ)がスピン。5番手のウィル・パワー(チーム・ペンスキー)に7番手の佐藤琢磨が追突するなどの混乱が発生。アナ・ベアトリス(ドレイヤー&レインボールド)やエド・カーペンター(サラ・フィッシャー・レーシング)も巻き込まれた。

 このアクシデントの後もレースはフルコース・コーションのまま周回が重ねられ、216周目にレッドフラッグが出された。インディカーはゴールまでレースを行う意向だったのだ。しかし、もうレース再開が難しいのは誰の目にも明らかだった。結局、マシンがピットロードに停められたままでチェッカードフラッグがコントロールラインに出され、レースは成立となった。

 ところが、レース結果は赤旗の1周前ではなく、216周目のリスタートの1周前の順位とされた。彼らによれば、グリーンフラッグは出されたが、レースリーダーのマシンがコントロールラインを横切る前に多重アクシデントが発生したため、リスタートは成立しなかったということなのだが、グリーンフラッグが出されたのは事実で、オリオール・セルビア(ニューマン・ハース・レーシング)は優勝したのは自分であったと主張し、ディクソンも3位ではなう2位となれるべきだとの考えだった。しかし、インディカーはハンター-レイをウイナーと認定。セルビアは2位、ディクソンは3位に。スピンを冒したパトリックは6位を維持した。

 優勝したハンター-レイは、「トラフィックの中で速かったことで優勝できた。ダリオはとても速かったけれど、彼はリスタートでのアクシデント。自分がレース・リーダーとなった。2速ギヤでも3速ギヤでもパワーを路面に伝えられない状態だった最後のリスタートは、切られるべでではなかった」と話した。多くのドライバーたちが、最後のリスタートについては謝った判断だったとの意見だった。パワーはクラッシュした後にレースコントロールの判断に激昂していた。

 レースはスタートからポール・ポジションからダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ)が2番手以降を突き放して快走していたが、彼は118周目のリスタートで2位を走っていた琢磨と接触。180度スピンしてストレートのウォールにぶつかり、20位となった。今季最低の結果だ。彼はテレビのインタビューで琢磨の動きを責めていたが、彼の方がラインを寄せて行ったのは明らかだった。

 フランキッティがレース中盤でリタイアして20位となり、パワーはマシンが決して良くない中で5位フィニッシュを達成。今日のレースでフランキッティが勝てばチャンピオン争いがほぼ決着してしまう可能性すらあったが、パワーはフランキッティとの差を47点にまで縮めることに成功した。

 ハンター-レイがトップに立ったのは、フランキッティと琢磨が接触したことによってだった。彼はまんまと今季初勝利を手にした。アンドレッティ・オートスポーツはマイク・コンウェイ、マルコ・アンドレッティ、ハンター-レイと3人目のウイナーを誕生させた。そして、インディカー・シリーズにとっては、ハンター-レイは今シーズン7人目のウイナーとなった。

 琢磨はフランキッティとの接触で傷めたタイヤとフロント・ウィングを交換し、8番手へとポジションダウン。しかし、そこから追い上げて7位へとひとつだけだが順位を挽回して216周目のリスタートを迎えた。そして、アクシデントを起こしてしまったのだった。それでも、今季6回目のトップ10フィニッシュにより、シリーズ・ランキングを10位へと上げた。

「ダリオとのアクシデントは本当に残念。自分はコースの半分よりイン側にいて、寄っていったつもりはないですけど、非常に接近していたのは確かで、自分の方がもう少しスペースを与えるべきだったのかも」と話していた。マシンを良いものに仕上げ、良いレースを戦えていたレースだけに、今回の結果は非常に悔しいものと琢磨は感じていた。表彰台フィニッシュは十分可能なレースだったからだ。

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