ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2024.06.07 12:50
更新日: 2024.06.07 13:16

激戦必至のル・マン24時間に挑むトヨタ、6度目の栄冠に向け「1年間、全力で取り組んできた」と可夢偉


ル・マン/WEC | 激戦必至のル・マン24時間に挑むトヨタ、6度目の栄冠に向け「1年間、全力で取り組んできた」と可夢偉

 WEC世界耐久選手権のトップカテゴリーであるハイパーカークラスに7号車と8号車、計2台の『トヨタGR010ハイブリッド』を投入しているTOYOTA GAZOO Racingは、6月12~16日にフランスで開催される第92回ル・マン24時間レースで通算6度目となる総合優勝を目指す。

 F1のモナコGP、アメリカのインディ500と並び“世界三大レース”のひとつに数えられるル・マン24時間は、WECのシーズン最大のイベントだ。トヨタは1985年からル・マンへの挑戦を開始し、これまでに8回のポールポジションと17回の表彰台を獲得。そして2018年から5連覇を果たしている。

 通算6勝目を目指すことになる今回大会に向けては、引き続き7号車を駆るマイク・コンウェイ/小林可夢偉/ニック・デ・フリース組と、現WECチャンピオンであるセバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮組8号車の各トリオが参戦することになる。なお、彼ら6名のドライバーのうち5名が、ル・マンでの優勝を経験済みだ。ブエミは通算4勝、ハートレーが3勝、コンウェイ、小林と平川は各1勝を挙げている。

激戦必至のル・マン24時間に挑むトヨタ、6度目の栄冠に向け「1年間、全力で取り組んできた」と可夢偉
8号車トヨタGR010ハイブリッドをドライブする(左から)平川亮、ブレンドン・ハートレー、セバスチャン・ブエミ

 トヨタが走らせるGR010ハイブリッドは、100パーセント再生可能燃料を使用する3.5リッターV6ツインターボエンジンと最大200kW(272ps)のハイブリッドモーターの組み合わせた四輪駆動システムが採用されているル・マン・ハイパーカー(LMH)規定車。このクルマのライバルとなるのは、同じくLMH車両を走らせる昨年の覇者フェラーリをはじめ、プジョー、イソッタ・フラスキーニ、北米IMSAシリーズ生まれのLMDhカーでWECに参戦しているキャデラック、BMW、ランボルギーニ、アルピーヌ、そして今季すでに2勝をマークしているポルシェという面々だ。

 3月に行われた開幕戦カタール以降、トヨタを含めた9つのハイパーカーは毎戦のように激戦を展開しており、まもなく迎える“シーズンハイライト”のル・マン24時かレースでもふたたび、激しいバトルが繰り広げられることが予想される。

 そのル・マンでは、TOYOTA GAZOO Racingヨーロッパの副会長であり、ル・マン3連覇を成し遂げた10人のうちのひとりである中嶋一貴が、6月15日(土)のスタート時にフォーメーションラップを先導するグランドマーシャルを務めることが決定している。

 ル・マンの長いレースウイークは6月7日(金)から2日間かけて行われる公開車検からスタート。8日(土)午後にはル・マン市内でパレードが行われる。翌日は“テストデー”となり、サルト・サーキット(正式名称:ル・マン24時間サーキット)で6時間におよぶテストが予定されている。

 公式セッションとなるフリープラクティスは12日(水)に1回目と2回目が設定され、この間に予選が実施される。この予選は翌日のプラクティス3と同4の間に行われるハイパーポールに進出する上位8台のマシンを決定するもので、ハイパーポールでは決勝レースを上位からスタートする8台のスターティンググリッドおよび第92回大会のポールシッターが決定する。24時間にわたる決勝レースは15日土曜16時(日本時間23時)にスタートが切られる予定だ。

 トヨタは16日、このレースでの勝利を目指すTGRチームを応援するパブリックビューイングを、神奈川県のトレッサ横浜、静岡県は裾野市民文化センター、さらに岐阜県のカラフルタウン岐阜で実施する。イベントの詳細は決まり次第、5日に公開されたル・マン24時間特設サイト(https://toyotagazooracing.com/jp/wec/special/2024/24h-lemans/)で案内される。

激戦必至のル・マン24時間に挑むトヨタ、6度目の栄冠に向け「1年間、全力で取り組んできた」と小林可夢偉
ドライバーやWECチームメンバーが一丸となってル・マンに挑戦する姿が描かれたキービジュアル

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