「LMP1-Hに乗っている時は、加速の差があまりにも大きくて、GTEのクルマを抜く時は相手が止まっているように見えるぐらいだった。だからこそ気をつけなければならなかったね。今年は、LMP1-Hの台数が減ったから、これまでよりは楽だけどね」

「LMP1-Hに乗っている時は、ステアリング(上のスイッッチ類)でたくさんのセッティングを変えなくちゃいけないし、バッテリーもチャージしなければならないし、どうやってエネルギーやブーストを使うかという部分がとても複雑だった。しょっちゅうセットアップを変える必要があって、そこはとても忙しかった。しかも、直線の最後にはフューエルカットが入る」

「だから、トップスピードはLMP1-HとLMP2でそれほど変わらないんだ。そこはすごく気をつけなくちゃいけない部分だと思う。コーナーの200メートル手前でLMP1-Hのフューエルカットが入った時に、LMP2はまだ加速している。そこでのトラフィック処理は、LMP1-Hにとって大変な部分なんだ」

「一方、LMP2には(ハイブリッドによる)ブーストがないから、そこはLMP1-Hとはまったく違うよね」

 最後に富士スピードウェイの印象を聞くと「富士の場合、トラフィックのマネジメントが一番大変なのは、セクター3だ。すごくタイトだし、僕らにとってはあそこで他のクルマを抜いて行くのは大変だよ」とコメント。

2016年、シグナテック・アルピーヌでLMP2チャンピオンとなったニコラス・ラピエールは今季も同チームからLMP2クラスに参戦
2016年、シグナテック・アルピーヌでLMP2チャンピオンとなったニコラス・ラピエールは今季も同チームからLMP2クラスに参戦

「最終コーナーを立ち上がってしまえば、長い直線があるからオーバーテイクがとても容易だし、そこからセクター2まではコース幅も広く、(GTEマシンより)速いからより簡単なんだ。だけど、富士のセクター3はシーズンを通しても、もっともオーバーテイクが難しい場所のひとつだと思う」

 前回インタビューしたオリバー・ジャービス(ジャッキー・チェンDCレーシング/38号車オレカ)と同様にラピエールもまた、セクター3でのオーバーテイクに苦労すると予想。この区間でいかにスムーズにトラフィックをオーバーテイクできるかがLMP2、LMP1-Hクラスの勝敗を分けることになりそうだ。

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