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コラム ニュース

投稿日: 2020.06.11 18:19
更新日: 2020.06.16 10:17

相次ぐワークス撤退。今こそGTクラスの統合を再考するとき【ジョン・ダギーズのGTEコラム前編】

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コラム | 相次ぐワークス撤退。今こそGTクラスの統合を再考するとき【ジョン・ダギーズのGTEコラム前編】

 6月4日に行われた、ポルシェGTチームのIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権でのワークス活動終了という発表は今シーズン、フォード勢を失った北米シリーズに衝撃を与えた。また、WEC世界耐久選手権のGTEクラスもフォードに加えてBMWが姿を消しているだけなく、新しいプロトタイプ・プラットフォームの誕生によって同クラスの存続を危惧する声が挙がっており他人事とは言えない。

 そうした状況のなかSportscar365の編集長ジョン・ダギーズはWECのLM-GTE ProとGTE-Amクラス、IMSAのGTLMクラスで、FIA-GT3カーが中心的存在になるべきだと主張している。

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 2020年シーズンの終わりにポルシェがIMSAのGTル・マン(GTLM)クラスから撤退するという発表は、予想外ではあるものの完全な驚きというわけではなかった。それでもスポーツカーレースの世界に衝撃を与えたことは事実だ。

 ポルシェのGTLMクラスでのワークス活動終了は、新型コロナウイルスのパンデミックが主要な原因であるとされているが、理由はそれだけではないだろう。
 
 ドイツメーカーの撤退がアナウンスされた今、IMSAと他のシリーズ団体はともに立ち上がり、課題のあるモータースポーツ全般の前途について状況に注目し、困難に対処することになる。

 いかなる状況にせよ、対処法の一部は現状の経済情勢に適応する能力を持つことが重要だ。

■先行き不透明なGTEとGTLM

 近い将来に変更されるスポーツカーの規定をおさらいしておくと、DPiはIMSAとACOフランス西部自動車クラブの新たなプロトタイプ・プラットフォーム“LMDh”として2022年までに開花しようとしている。また、LMP2は2022年に導入される新レギュレーション策定が控えており、同じく22年にはGT3のレギュレーションが刷新される予定だ。
 
 その一方でGTE、GTLMクラスは不確実な未来に直面している。この8カ月でフルシーズン参戦していたマシンの半分を失ったのだ。

 フォードはミッドシップのGTスーパーカーを走らせたワークスチームを予定どおり、昨年末でふたつのクラスから撤退させた。結果として今年1月に行われたIMSAの開幕戦、ロレックス・デイトナ24時間ではパドックに空白が目立つことになった。

 7カ月後には、ポルシェがフォードと同じくGTLMクラスから撤退しようとしている。来季はおそらく、残されるコルベットとBMWがGTE仕様のマシンでフルシーズン参戦を継続し、フェラーリのプライベーターであるリシ・コンペティツィオーネが不定期に参戦することになるだろう。

 こうした状況下ではGTLMクラスに4台から5台のマシンが参戦するのが考えられるベストな筋書きだが、BMWはまだ正式には2021年以降のシーズンもM8 GTEで参戦するとを明言していない。

■2021年、歴史が繰り返される?

コルベット・レーシングがALMSに投入したシボレー・コルベットC6.R
コルベット・レーシングがALMSに投入したシボレー・コルベットC6.R

この記事は国内独占契約により 提供の情報をもとに作成しています

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