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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2020.08.15 14:41
更新日: 2020.08.15 14:49

わずか1日でひと月半ぶんの荷造り「あわてて日本を飛び出した」中嶋一貴に聞く、欧州での生活

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ル・マン/WEC | わずか1日でひと月半ぶんの荷造り「あわてて日本を飛び出した」中嶋一貴に聞く、欧州での生活

 7月上旬には、フランスのポール・リカールでTS050ハイブリッドのテストが予定されていた。ヨーロッパに居住地を持たない一貴の場合、移動制限がネックとなった。

「6月が明けたところでフランスに入れることになって、不安はありましたけど無事に入国でき、テストに参加できたのは良かったです。レース前にテストで1回くらいは乗っておきたかったので」

「当初は行って2週間、帰って2週間の隔離という話もあったのですが、帰ってからだけになったのも助かりました」

 いったん日本に帰国した一貴だったが、8月のスパ戦に向けては思わぬ事態が起きた。8月1日よりベルギーの入国制限が厳しくなり、入国後2週間の隔離が求められることになる、とチームから急に知らされたのだ。

「1日で1カ月半ぶんくらいの荷造りをして、あわてて日本を出てきました」

 既報のとおり全日本スーパーフォーミュラ選手権を運営するJRP(日本レースプロモーション)はWECなど海外レースに参戦するドライバーの開幕戦ツインリングもてぎ(8月30日決勝)出場について「参加が厳しい状況」と説明しており、一貴は9月のル・マン24時間レースまで欧州に滞在する可能性を考慮して、日本を出国したのだった。

 到着後、WECのレースまでの2週間をベルギー国内で過ごすことになった一貴は「ぜいたくな時間の使い方もした」という。

「基本はホテルの小さなジムで、チームのトレーナーとオンラインで繋いでトレーニングしたりとか、外を走りに行ったりとかしていました。でも、時間はとにかくあり余っていたので、片道2時間かけてゴルフの打ちっぱなしに行ったりもして。日本ではなかなかできないこともしていましたね」

予選2番手から6時間の決勝レースに臨む中嶋一貴。
予選2番手から6時間の決勝レースに臨む中嶋一貴。

 スーパーフォーミュラ開幕戦への参戦可否を含め、スパのレース後も不透明なことは多い状況ではあるが、一貴は9月に迫ったビッグイベント、ル・マン24時間レースへと照準を定めている。

「今回のスパはル・マンに向けたひとつのステップになると思うので、天気とかは難しい状況になりそうですけど、しっかりとやるべきことをやって、いいリズムをつかんでル・マンに臨みたいと思っています」

「ただ、本当にこの状況だと誰がどこでいつ感染してもおかしくないと思うので、そこには細心の注意をはらい、ちゃんとル・マンに出られるようにするところがスタート。体調管理も含めて、いい準備をして臨めるようにしたいです」

 果たしてル・マン3連覇への布石となるか。WECスパ6時間レースは、15日13時30分(日本時間20時30分)にスタートが切られる。


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