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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2021.04.28 20:38
更新日: 2021.04.28 21:05

トヨタ、新型ハイパーカーでWEC公式テストを完了「木曜からの走行でさらに改良を進めたい」

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ル・マン/WEC | トヨタ、新型ハイパーカーでWEC公式テストを完了「木曜からの走行でさらに改良を進めたい」

 2021年シーズンから採用されるル・マン・ハイパーカー(LMH)規定に基づく新たな最高峰カテゴリー、ハイパークラスに『トヨタGR010ハイブリッド』2台を送り込むTOYOTA GAZOO Racingは4月26~27日、スパ・フランコルシャンで行われたWECプロローグに参加し、開幕戦前の最終テストを完了させた。

 ディフェンディングチャンピオンとして今季もWEC世界耐久選手権に参戦するトヨタは、2021年シーズンからLMP1に代わる新クラスでの初代チャンピオンを掴むため、新型マシンを開発。前年王者マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス組が7号車、ル・マン4連覇を狙う8号車にはセバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/ブレンドレン・ハートレーというお馴染みのトリオが乗り込む。

 そんなチームは5月1日にスパ・フランコルシャンで行われる開幕戦を前に実施されたシリーズの公式テスト“プロローグ”に参加。同じクラスのライバルであるアルピーヌや他クラスのマシンとともに2日間にわたったテストで走行を重ね、使用するタイヤの評価やセットアップ比較を実施した。
 
 なお、テスト初日は7号車に油圧及び電気系トラブルが発生し、7号車のクルーはセッションの多くの時間をピットガレージで過ごすことになった。しかし、翌日は3名のドライバー全員が走行し、GT車両との接触で修復に若干の時間を取られたものの、セットアップの確認やタイヤ評価を順調にこなしている。

「スパに戻って来て、ようやくシーズンのスタートを切ることができて素晴らしい気分です。我々7号車にとってはタフな2日間でしたが、大変な作業でコースへと戻してくれたメカニックとエンジニアに感謝しています」と語るのは、昨シーズンの王者である可夢偉。

「月曜日、車両がガレージにいるのを見るのはもどかしかったですが、彼らは決して諦めずに修理してくれて、おかげで最終的には決勝レースに役立つ有用なデータを得ることができました」

 チームメイトのコンウェイも「当初ガレージで待機という厳しいスタートとなりましたが、メカニックの素晴らしい動きでコースに戻ることができ、幾つかトラブルもあったものの、2日目は多くの走行をこなすことができた」とコメント。

「2日目が順調だったおかげで多くのデータを得られたので、それを活かして木曜日からの走行でさらに改良を進めたいと思う」と続けた。

 ロペスは「昨年の最後のレースからずいぶん長い時間が経った。他の車両と一緒に走ることのできたこのテストは有意義だったよ。1台で走っていれば、つねに同じラインで同じ場所でブレーキングすることになる。だが、他の車両と走るとそれは不可能で(走りは)まったく別物になるし、シーズンに向けてとても良いトレーニングになった」と述べた。

プロローグ初日はトラブルのため長い時間をガレージで過ごした7号車トヨタGR010ハイブリッド
プロローグ初日はトラブルのため長い時間をガレージで過ごした7号車トヨタGR010ハイブリッド
7号車トヨタGR010ハイブリッド 2021WECプロローグ
7号車トヨタGR010ハイブリッド 2021WECプロローグ

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