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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2023.04.28 11:11

“FE優先でドラミ欠席”に罰金/AFコルセ同士討ちの結末/ブレーキトラブルの原因と対策etc.【WECスパ木曜Topics】

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ル・マン/WEC | “FE優先でドラミ欠席”に罰金/AFコルセ同士討ちの結末/ブレーキトラブルの原因と対策etc.【WECスパ木曜Topics】

 4月27日、2023年のWEC世界耐久選手権第3戦『スパ・フランコルシャン6時間レース』のフリープラクティス1と2のセッションが、ベルギーのスパ・フランコルシャンサーキットで行われ、フェラーリ499Pがトップタイムをマークして初日を終えた。

 木曜日の走行を終えたスパのパドックから、各種トピックスをお届けしよう。

■スパでのハイパーカーのBoP変更はなし

 木曜日のFP2でトップタイムをマークしたフェラーリAFコルセのアントニオ・ジョビナッツィは、トヨタ以外のドライバーとして今季初めてフリープラクティスをリードしたドライバーとなった。過去7回のフリー走行は、すべてトヨタGR010ハイブリッドがリードしていた。

 なお、ハイパーカーメーカー各社は、水曜日の夜遅く、スパでのプラットフォームBoP(性能調整)の変更がないことを知らされた。当初はル・マン・ハイパーカー(LMH)規則の全車両で22kgのウエイト増加が提案されていたが、メーカー間の話し合いの結果、実施されないことになったという。

ハイパーカークラスの『プラットフォームBoP』は、スパでは実行されず
ハイパーカークラスの『プラットフォームBoP』は、スパでは実行されず

■接触によりレース中のペナルティ確定

 ディエゴ・アレッシはライディヨンで同じAFコルセのGTEアマクラスのドライバー、トマ・フローと接触したため、決勝レース中に30秒間のストップ&ゴーのペナルティを受けることとなった。

 スチュワードのレポートによると、フローはニュータイヤでピットを出て適切なラインを保っていたところ、アレッシが丘の頂上に差し掛かったところでフローの54号車フェラーリ488GTE Evoに後方から衝突したという。

 21号車フェラーリが大きなダメージを負ったことを考慮し、アレッシが次に出場するWECのレースでペナルティを受ける、という文言がレポートには含まれている。事故後、両ドライバーは無事が確認されている。

トマ・フローがブロンズドライバーとして登録されているAFコルセの54号車フェラーリ488 GTE Evo
トマ・フローがブロンズドライバーとして登録されているAFコルセの54号車フェラーリ488 GTE Evo

■ワークスポルシェ963、2台ともトラブル

 ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツは、前戦ポルティマオで発生した5号車ポルシェ963のパワーステアリングトラブルを受けて「対策」を施したと、ファクトリーLMDhディレクターのウルス・クラトレは明かした。

「基本的には電気的なものだった。ポンプ自体は油圧だが、パワーステアリングから油圧ポンプへの、電気的な故障が発生したんだ。それは、本当にすぐに見つかった。サーキットではなく、ファクトリーに戻ってから見つかったんだ」

 スパのFP2では2台のファクトリーポルシェに別々のトラブルが発生した。5号車はドライブシャフトの不具合、6号車はハイブリッドシステムの不具合に見舞われた。

 また、キャデラック・レーシングの3号車キャデラックVシリーズ.Rのストップは、火災が原因であったことが後に確認されている。ドライバーのレンガー・バン・デル・ザンデがコース脇で消火した。

スパのピットロードをゆくポルシェ・ペンスキー・モータースポーツのポルシェ963
スパのピットロードをゆくポルシェ・ペンスキー・モータースポーツのポルシェ963

■Dステーションと接触したヴァンウォールにペナルティ

 フロイド・ヴァンウォール・レーシングチームのドライバー、エステバン・グエリエリは、FP1中にLMGTEアマのDステーション・レーシング777号車アストンマーティン・バンテージAMRの星野敏と衝突を起こしたとして、FP2の開始時に10分間のストップ&ホールド・ペナルティを科された。

 スチュワードのレポートによると、グエリエリは「追い越しの判断を誤り、ブレーキングゾーンで777号車に衝突した」という。

 また、バイコレスのオーナーであるコリン・コレスが語ったところによると、ポルティマオでのヴァンウォール・バンダーベル680のブレーキトラブルはデブリが原因であり、ブレーキサプライヤーのAPレーシングと調査が行われたとのこと。

 コレスは、この問題が再発しないよう、ヴァンウォールはピットストップ時にブレーキダクトをより徹底的に清掃する予定だと付け加えた。彼らはル・マン24時間レースに向け、イタリアのモンツァで数日間のテストを行う予定だ。

ラディヨンの丘を駆け上がるヴァンウォール・バンダーベル680
ラディヨンの丘を駆け上がるヴァンウォール・バンダーベル680

■アストンのBoP緩和は「充分だとは思わない」

 Dステーション・レーシングの777号車アストンマーティンは、エンジントラブルでポルティマオ戦をリタイアした後、新しいエンジンを搭載してスパを走行している。チームをオペレートするTFスポーツの代表、トム・フェリエによれば、チームは根本的な原因についての報告を待っているところだが、「ある種の内部故障、おそらくバルブの脱落」であろうと付け加えている。

 またフェリエは、このイベントに先立ちアストンマーティンが受けたBopの緩和(燃料容量1リットル増量とターボブースト圧0.02bar増加)は「小さな変化」であるとし、スパでの競争力を高めることはできないだろうと示唆した。

「正直なところ、これで充分だとは思わない」とフェリエは言う。「正しい方向への一歩ではあるが、現状を考えると、とても小さな反応に思える。今週も、かなり長い週末になると思う」。

星野敏、藤井誠暢がドライブするDステーション・レーシングの777号車アストンマーティン・バンテージAMR
星野敏、藤井誠暢がドライブするDステーション・レーシングの777号車アストンマーティン・バンテージAMR

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この記事は国内独占契約により 提供の情報をもとに作成しています

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