上位陣のピット作業の戦略と早さによって最終的な順位が逆転してしまうため、2台は見えない敵と戦うようにプッシュを続けていく。レースが中盤戦に差し掛かったところで前のマシンがピットに入るたびに国本と石浦は一つ一つ順位を上げ、22周目には3番手と4番手まで順位を取り戻していた。

 残る上位2台のピットインの機会を伺いながらの後半戦になるかと思われたが、このタイミングで1台のマシンがスプーンカーブでスピンし、コース上でストップしてしまう。

 これを排除するためセーフティカーがコースに入ることになった。セーフティカーにキャッチされる前に上位2台がピット作業を済ませてしまったことで、戦略的な逆転がかな わなかった国本と石浦。

 しかし、ギャップも大幅に縮まり、27周目のリスタートではオーバーテイク システムも駆使しながら前のマシンに襲い掛かっていった。

石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)
石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)

 結果的に抜ききることはできず、国本が3位、石浦は4位でチェッカーを受けたが、2台揃って上位フィニッシュを果たしたことでチームラ ンキングはトップのトムスと3ポイント差の2位。

 練習走行時の不振から脱することに成功し、ポイント獲得を達成した。次戦の舞台はチームが得意とする岡山国際サーキット。開幕戦での悔しさを晴らすべく、表彰台の頂点を目指す。

3位表彰台を獲得した国本雄資(写真右)
3位表彰台を獲得した国本雄資(写真右)

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