上位3台は、レースが30周を過ぎたあたりでピット作業に入る。トップの山本と3番手のバンドーンは、31周目にピットイン。どちらも給油作業のみでコースに復帰した。2台の動きを見た国本は翌周にピットに入り、こちらもタイヤ交換なしでコースに復帰したが、順位に変動はなく、トップ山本、2番手国本、3番手バンドーンのままレースは終盤に入っていった。

 不動の上位3台の後方では、激しいポジション争いが各所で起こっていた。まずは、レース前半でロッテラーの猛攻を防ぎ切った野尻。29周目にピット作業を済ませると、オリベイラの前でコースに復帰したが、そのオリベイラをかわしたベルトラン・バゲット(NAKAJIMA RACING)の猛追を受けることに。野尻vsバゲットの戦いの後ろでは、オリベイラ対石浦も激しい10番手争いを展開していた。オーバーテイクシステムを駆使しながら、4台が接近戦になる。最後までシステムを残していた石浦が終盤にオリベイラを追い立てるが、要所をブロックしたオリベイラがこれを防ぎ切り、10番手を守り切ってチェッカーを受けている。野尻とバゲットは、40周目のシケインで交錯すると、1コーナーで順位が逆転。バゲットはシーズン初戦で貴重なポイント獲得に成功した。

 後方の激しいバトルを尻目に、山本は最終ラップまで快走。最終的に国本に10秒以上の差をつけて、シーズン初戦をポール・トゥ・ウィンで飾った。2位は安定したペースで走り切った国本が久々の表彰台を獲得。バンドーンも、日本での初レースで速さと順応性を見せ、3位でレースをフィニッシュすることになった。

2016年スーパーフォーミュラ第1戦鈴鹿 ストフェル・バンドーン(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
2016年スーパーフォーミュラ第1戦鈴鹿 ストフェル・バンドーン(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)

優勝した山本は「浮き沈みが激しい3日間でしたけど、悩みがないレースなんて絶対ないと思いますし、悩んでいるというよりもとにかく勝ちたかったし、なにがなんでも一番最初にゴールしたいっていう思いだけだったので、それが実ったことがすごく嬉しいです」と喜びを語った。

 なお、可夢偉は、ピットアウト後に右リヤタイヤが外れるアクシデントで大きく後退、10秒のペナルティストップを受けた可夢偉は16位でレースを終えている。

2016年スーパーフォーミュラ第1戦鈴鹿 表彰台
2016年スーパーフォーミュラ第1戦鈴鹿 表彰台

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