レース2決勝は7位でのチェッカー。「ポイントを獲れたことはこれまでに比べればいいし、予選も決勝もホンダ勢トップだったことは良かったとも思う」とガスリーは話すが、結果にも内容にも満足はしていない様子だ。開幕前の好調・好結果を考えれば当然だろう。

 次の富士戦まではまた1カ月以上も間隔が空くが、「それほどいい結果でなかった後は精神的にツラいよね。すぐに次のレースがあった方がいいんだけど。でも、チームと一緒に準備をする時間がたくさんあるということだから、しっかりやっていきたいと思う。今回は苦戦したこともあって、僕もナオキ(山本尚貴)もかなりいろいろなことを試した。そういったデータも活かして、富士に向けて良い方向性を得たいと考えている」

ピエール・ガスリー(TEAM MUGEN)
ピエール・ガスリー(TEAM MUGEN)

 岡山戦レース2でのガスリーのV字回復は成らなかった。ただ、予選でのトップ5入りやスタートの成功など、浮上の兆候が見られた一日であったのもたしか。そしてレース後にはさっそく、チームスタッフと長いこと話を続けていた。時折、お尻を振るような仕草をしていたところを見ると、レース2でのリヤグリップ不足に関しての議論が中心だと思われる。

 この日はレース後すぐに岡山を発たなければならないスケジュールというガスリーだったが、その割にはずいぶん長くサーキットにとどまっており、次戦富士への意気込みのほどが感じられた。

 さて、前出の藤井オブザーバーはかつてNAKAJIMA RACINGでアンドレ・ロッテラーやロイック・デュバルの全日本トップフォーミュラ初期参戦時代を見てきた人物。ガスリーの場合は順調なら来季はF1、ここにいない可能性が高いのだが、それはさておいて考えた場合に“アンドレやロイック級になる可能性をもっているドライバーですか”と藤井オブザーバーに聞くと、「なると思うよ。(参戦継続なら)来年、なるよ」との答え。

「とても丁寧に運転しているし、若いんだけど落ち着くべきところは落ち着いている。クルマの状態が(今は)良くないことも受け容れて走っているし、ミスしても他人のせいにしたりしない。金曜に1コーナーでクラッシュした時も、『自分のミスだ。ちょっとオーバースピードで突っ込みすぎた』って言っていたからね。焦ったりする姿も見せないし、頼もしいと思うよ。ものごとを理解して動いている。予選でのタイヤの温め方とかには、まだ難しさを感じているとは思うけどね」

 名将からの評価も高いガスリー。今後もF1帯同とのスケジュールがひとつの課題にもなってくるが、第3戦富士から彼がさらに巻き返してくるかどうかは、やはり2017年シーズンのスーパーフォーミュラの大きな見どころになりそうだ。

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