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 ピットイン済みのドライバーでトップは山下、そしてレース折り返しまでソフトタイヤで24周を走り切った関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が続く。関口はソフトタイヤ装着ドライバーのなかでもっとも多くの数周を引っ張り、24周を終えてピットイン。ここでチーム・インパルは制止時間13.8秒と、15〜17秒台がほとんどのピット制止時間の中で最速のピット作業を完遂。関口はそこからミディアムタイヤを履いてレースに復帰。

 関口のアウトラップの26周目にアクシデントが発生。関口のチームメイトの平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が関口にオーバーテイクを仕掛け、平川はヘアピンの入り口で関口のインにマシンのノーズをねじ込むが、接近しすぎた両車のマシンがヒット。関口のマシン左側に平川のマシン右フロントが乗り上げ、ややマシンを斜めに浮かせたあと、平川はそのままスポンジバリアに突っ込んだ。平川はそのままリタイア、関口のマシンには見た目に大きな損傷はなく、そのままレースを続けている。

 周回数が30周を超えたところで、ミディアムタイヤ装着ドライバーが続々とピットイン。31周を周回した福住がピットイン。残り20周をソフトタイヤで走り切る作戦だったが、福住はアウトラップのヘアピンを過ぎたあたりでスローダウン。マシントラブルが発生したようで、スロー走行でそのままマシンをピットガレージに戻し、リタイアとなってしまった。

 上位のホンダ陣営が次々と脱落していくなか、トップを走り続けていた山本は32周でピットイン。制止時間がモニター上で19秒6と決して速くはなかったが、それまで築いたギャップが10秒以上あり、山本はミディアムからソフトタイヤを履きかえて悠々、トップでコースに復帰した。

 2ストップ作戦か注目された塚越は、34周を走り切って2回目のピットイン。再びソフトタイヤを履き、コースに復帰した。その時点で2番手を走行していた山下も、そのまま最後まで燃料が持つか持たないかが注目されたが、37周を走りきってピットイン。ソフトからミディアム、そして最後はソフトタイヤという2ピット戦略だった。

 この時点でトップ3は山本、関口、野尻で、表彰台圏内の3人はそれぞれ単独走行でそのままフィニッシュかと思われたが、レース終盤、ソフトタイヤを装着した山本のペースが落ち始め、10秒近くあったギャップを関口が1周1.5秒程度詰めていき、じりじりと山本に迫り、50周目のコントロールライン通過時点でその差は3秒を切るほどになった。

 ファイナルラップでは約2秒差となった2台だったが、時すでに遅し。山本は最終ラップに残していたオーバーテイクボタンを使い、一度もトップを譲ることなくチェッカーを受けた。関口は2位、野尻が3位に入った。ミディアムタイヤで前半を引っ張ったディフェンディングチャンピオンの石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)が4位、5位に伊沢。松下は12位でフィニッシュした。

 2018年シーズンから導入された注目のソフトタイヤの戦略、予選順位から見ると、14番グリッドの関口が前半スティントでソフトタイヤを最長の24周引っ張り、上位ドライバーのトラブル脱落などがあったが、2位とジャンプアップで大逆転を果たすなど、ドライバーによって三者三様の使い方が見られ、順位が目まぐるしく変動するレース展開となった。

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