■決勝
#16山本 8位(52周 1時間26分01秒781 ベストラップ1分37秒047)
決勝レースは、快晴の空の下で始まった。気温は33度、路面温度は40度と真夏のコンディションである。決勝レースに先駆けて8分間のウォームアップ走行が行われた。#16山本は、午前のフリー走行で詰めた決勝レース向けのセッティングを確認。ここでも微調整を行い、手応えを得た。
今回のレースでは、決勝レース中にタイヤ交換が義務づけられており、ソフトタイヤとミディアムタイヤのセットを両方使わなければならない規則となっていた。チームはセオリー通りスタートにはソフト
タイヤを選択した。
午後3時、スタート合図とともに#16山本は好スタートをきった。前方グリッドに並んでいた車両の前に出ようと進路をイン側に取ったが前を塞がれた形になり、今度はアウト側から前に出ようとステアリングを切り返した。ところがそのとき一瞬失速、前に出ることができないまま第1コーナーへ飛び込んだ。
さらに前走車に近づきすぎていたためかブレーキングでダウンフォースを失いオーバーラン、コースに復帰したときには順位を最後尾へと落としてしまった。
#16山本は最後尾から挽回に入り、2周目には前走車を抜いて18番手、4周目には17番手、5周目にはさらに前走車を抜くとともにリタイア車両が発生したため15番手、8周目に14番手、12周目に13番手と、順調に順位を上げていった。13周目にはタイヤ交換ピット作業が始まったためさらに見かけ上の順位が10番手、14周目には9番手へと上がって行った。
チームはソフトタイヤの消耗度合いに合わせてピット作業を行う作戦だったが、10周を過ぎても#16山本のラップタイムは落ちる様子がなかったため、ピットストップを遅らせて空いたコースでハイペースを維持した走行をできるだけ続行させる決断を下した。

#16山本は見かけ上の順位を9番手に上げたまま、ミディアムタイヤでスタートしていた前走車8号車との間隔を着々と縮めていった。だが30周も近づきタイヤ交換のタイミングが迫ってきたことと、前走車との競り合いによりペースダウンを強いられる可能性も出てきたので、チームは#16山本を27周目にピットインさせた。
ここでチームは12秒という短時間で給油とソフトタイヤからミディアムタイヤへのタイヤ交換を済ませ、#16山本をコースに復帰させた。順位は見かけ上13番手にまで落ちたが、闘いの相手は27周目までの前走車だった8号車である。8号車は31周目にピットイン、ミディアムタイヤからソフトタイヤへの交換を行った。
8号車がコースに復帰した時、#16山本は順位を入れ替えて前へでており、実質の順位を8番手へ上げる事に成功した。後方からは8号車がソフトタイヤを使って迫ってきたが、#16山本はミディアムタイヤでもハイペースで走行を続け、8番手を守ったまま52周を走りきりチェッカーフラッグを受けた。
この結果、#16山本はシリーズポイントを1点加えて合計14点としたが、ドライバーズポイントランキングでは首位と3点差の5番手へと後退した。TEAM無限もシリーズポイントを1点加えチームポイントランキング4番手となった。
