当然、昨年チャンピオンで鈴鹿マイスターでもある山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)や、SF14で2度のタイトルを獲得した石浦広明(P.MU/CERUMO · INGING)、そして中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)、小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)といった実力者も黙ってはいない。
さらに今年は若手、新人ともに有力株が粒ぞろいで、さらにホンダ陣営は大きなラインアップ変更がどうなるのかなどなど、どのドライバーがトップに来てもおかしくない、かつてない群雄割拠状態で第1戦鈴鹿を迎えることになる。
テストで好調だった山下健太も、開幕戦は優勝候補一角に挙げられているが、金曜走行後にはテスト時との路面変化に驚いていた様子。
「テストに時とはだいぶ感触が変わってしまいました。でも、それはむしろまだまだ伸びしろがあるということなので、これから合わせて行きたいと思います。明日の予選ではミディアムタイヤで臨むQ1がポイントになる。Q1が突破できればソフトタイヤの感触は悪くないと思います」とコメント。誰にも読めない新型車両SF19、そして勢力図での戦いが、いよいよ幕を開けることになる。
コース上の戦いとともに、今年は別な意味でもスーパーフォーミュラが話題にもなりそうだ。F1ファンに嬉しいのが今年スーパーフォーミュラでデビューを果たすハリソン・ニューウェイの父、エイドリアンが金曜日から鈴鹿サーキットに訪れていること。
チーム関係者によれは水曜日から来日していたとのことで、エイドリアンのスーパーフォーミュラ、そして息子への並々ならぬ熱意が感じられる。鈴鹿サーキットの現場でもしかしたら空力の鬼才、天才に出会えるチャンスがあるかもしれないので、F1ファンにとっても嬉しい開幕戦になることだろう。
そして今シーズンのスーパーフォーミュラでは、松田次生監督(carrozzeria Team KCMG)、中野信治監督(TEAM MUGEN)、本山哲監督(B-Max Racing with motopark)など、一時代を築いたドライバーたちが同じようなタイミングで本格的に監督としてチームを率いることになった。フォーミュラ・ニッポン以来の往年のファンにとっては彼らの采配、チーム運営ぶりもまた、スーパーフォーミュラの楽しみのひとつになりそうだ。



