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投稿日: 2020.05.17 21:00
更新日: 2020.05.18 09:30

トップドライバーたちのバトルと戦略が激突! SFヴァーチャルシリーズは坪井翔が制す

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スーパーフォーミュラ | トップドライバーたちのバトルと戦略が激突! SFヴァーチャルシリーズは坪井翔が制す

 一方、チェッカーに向けトップ争いも緊迫する。「フィニッシュまで足りる分を給油していたが、厳しくなっていた」という平川と坪井は、燃費を気にしながらの戦いを展開していたが、31周目に坪井が100Rでまさかのコースオフ。四輪脱輪として、まさかの0.5秒のタイムペナルティを受けてしまった。「今日は終わったな、負けレースだな」と坪井は一時は優勝をあきらめる。

 しかしファイナルラップにまさかの展開が待っていた。「坪井選手の方がペースがいいことは分かっていましたが、自分のペースで走ろうと思っていました。しかし残り2周で燃料がもたないことに気づいて、そこからなんとかもたせようと思いましたが……」という平川が燃料不足でまさかのスプラッシュのピットインを行ったのだ。

 これでトップに立ったのは坪井。同様に燃料が厳しくなっていたが、危なげなくファイナルラップを走りきりトップチェッカーを受けた。平川はなんとかコースに戻り2位を死守している。一方3番手争いはファイナルラップまで山下と大湯のバトルが続いていたが、大湯はこちらもまさかのガス欠となってしまいスローダウン。山下が3位でチェッカーを受けた。4位は関口、5位は石浦という結果に。福住が追い上げホンダ勢最上位の6位となった。なお、2019年王者のニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S)は23周でハンドルコントローラーのペダルのトラブルにより、リタイアとなってしまった。

「スタートが肝心だと思いましたが、3番手に落ちてしまいました。ただそこでイン側を守っていたおかげで2番手につけることができ、その後ずっとトップ争いを展開できたと思います。作戦も分かれましたが、首位争いをしていたので1ストップを選択せざるを得ず、タイヤも燃料も厳しいなかで平川選手も速かったので、厳しいレースになりました」と坪井。

「最後は燃料も厳しく、ペナルティもありもう2位だろうな……と思いましたが、まさかあそこで平川選手がピットに入ると思いませんでした。タイヤと燃料を計算しなければならず、非常に難しいレースになりましたが、結果的に優勝できてすごく嬉しいです」

 坪井のコメントにもあるとおり、現実のレースのように速さだけではなく、戦略も重要なレースとなった『JAF認定 スーパーフォーミュラ・ヴァーチャルシリーズ スペシャルラウンド』。現実かと見まがうばかりのグランツーリスモSPORTのグラフィックはもちろんだが、プロドライバーたちによる白熱のバトルと智略のレースが展開された。スーパーフォーミュラ関係者たちが力を合わせ作り上げたバーチャルバトルは、ファンをうならせるレースになったのではないだろうか。

 レースは5月22日(金)からスーパーフォーミュラ公式Youtube、『The Race』でも配信される。

関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)
関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)
野尻智紀(TEAM MUGEN)
野尻智紀(TEAM MUGEN)
中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM'S)
中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)

JAF認定 スーパーフォーミュラ・ヴァーチャルシリーズ スペシャルラウンド
決勝レース結果

Pos. No Driver Team Engine Time/Laps Grid/Time
1 39 坪井翔 JMS P.MU/CERUMO・INGING TOYOTA/TRD TRD01F 46’44.241 2/1’24.135
2 20 平川亮 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL TOYOTA/TRD TRD01F +5.358 4/1’24.537
3 3 山下健太 KONDO RACING TOYOTA/TRD TRD01F +10.884 6/1’24.707
4 19 関口雄飛 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL TOYOTA/TRD TRD01F +16.778 9/1’25.107
5 38 石浦宏明 JMS P.MU/CERUMO・INGING TOYOTA/TRD TRD01F +29.094 11/1’25.292
6 6 福住仁嶺 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E +29.378 3/1’24.277
7 36 中嶋一貴 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTA/TRD TRD01F +34.938 13/1’25.690
8 16 野尻智紀 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E +35.485 5/1’24.603
9 4 S.フェネストラズ KONDO RACING TOYOTA/TRD TRD01F +35.632 12/1’25.317
10 18 国本雄資 carrozzeria Team KCMG TOYOTA/TRD TRD01F +39.440 10/1’25.109
11 64 牧野任祐 TCS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E +43.282 7/1’24.923
12 65 大湯都史樹 TCS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E +1’02.602 1/1’23.939
13 12 道上龍 ThreeBond Drago CORSE Honda M-TEC HR-417E +1’09.891 14/1’25.704
14 50 S.セッテ・カマラ Buzz Racing Team with B-Max Honda M-TEC HR-417E +1’10.762 16/1’38.358
R 1 N.キャシディ VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTA/TRD TRD01F +9Laps 15/1’26.145
R 7 小林可夢偉 carrozzeria Team KCMG TOYOTA/TRD TRD01F +27Laps 8/1’24.969

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