ピット作業後のアウトラップでコースオフしたクルマがあり、そのクルマの回収の為、20周を消化したところでセーフティーカーが導入された。石浦は、このセーフティーカーラン中に、ピットに向かいピット作業を敢行。その際に作業に手間取り25秒ほどタイムロス。しかし、SC中にピットに入ったクルマの中では最後尾になるはずだったが、SCの入った位置の関係でポジションのロスはなくなり、9番手のままでコース復帰となった。
28周目でレースが再開。しばらく膠着状態が続く。石浦は、ガソリンも減りタイヤも温まりクルマの状態が良くなって来た42周、前車をとらえて8番手。このままチェッカーを受け、3ポイントを獲得した。
一方坪井は、前車に近づくとダウンフォースが抜け、追い抜くに至らず…それを何度か繰り返す我慢のレース、大幅なポジションアップには結びつかず。SC中の16番手から地道にポジションを上げ13位でフィニッシュした。
コースの特性の違うサーキットとは言え、前戦と全く違ったストーリーで展開した今回のレース。ノーポイントで終えるところをどうにか3ポイントを獲得することが出来た。ワンデー開催では、予選で失敗すると決勝までの時間も短く、そのままの流れとなってしまう状況から、次戦は変化に恐れることなく、セッティングの変更を思い切るなどして、状況を打破する勇気を持って戦いたい。

■コメント
#38 石浦宏明
「昨日の走行では、ウェットコンディションで走る事が出来たのは今シーズン初めて。このレースの為という訳ではなく、今シーズン、新しくなったウェットタイヤのデータ取りとしてチェックができ、フィーリングも良く上位のリザルトを得ることが出来ました」
「午後のドライに関しては、きちんと確認できないまま終わり、今日のぶっつけの予選を迎えてしまいました。そのせいかタイヤの熱の発動に苦戦し、グリップを全く引き出せず予選で下位に沈むこととなりました。今週もワンデー開催の為、予選から決勝まで時間がなく、セッティングを大幅に変更することがなかなかできない為、そのまま頑張ろうと思い決勝に臨みました」
「決勝は、いつも自信があるのですが、今回は走行しているとペースが上がらず周囲に抜かれてしまう状況。無線で指示を仰ぎ最善を尽くしましたが、とても苦しいレースとなってしまいました」
「こんな時に良くないことも重なるのか、タイヤ交換のミスもあり、25秒くらいかかってしまいました。その時点でセーフティーカーが入ってからピットに入った組の中では、ぶっちぎりで最下位の予定でしたが、セーフティーカーの入った位置で得をした為、9位のままで済みました。しかしそうすると、速いクルマが後ろに来てしまうリスクがあると危惧しましたが、タイヤがあたたまって燃料が軽くなって行くと、他車をパスでき8位にあがりました。結果的に3ポイントを獲得できました」
「今回、調子が悪く本来ならノーポイントに終わっても良いレースだったことを考えると、次のレースではいろいろチャレンジしたいという気持ちになりました。次回は恐れずにトライして3点と言わず沢山ポイントを獲りたいです」
#39 坪井翔
「昨日は、ウェットもドライも調子よく、今日の予選Q1までそれが続き、Q2まで進んだというのに、そこで途端にグリップがなくなってしまいました。ウォームアップしている段階から全く感触が変わる不思議な現象でした」
「決勝は、菅生は例年荒れるレースとなるのですが、速さがあれば自分にもチャンスが来ると思って臨んだところ、いざ走ってみたらペースが非常に悪く歯が立ちませんでした」
「自分たちにとってはセーフティーカーのタイミングがとても悪く、またタイヤ交換したあとのアウトラップが異様に遅く、ラップ遅れになってしまいました。そこが今回の敗因です」
「菅生に対して良くなっていたと思っていたのですが、レースペースもアベレージで1秒くらい遅く、改善しなくてはいけない部分が沢山出てきて、結構辛いレースとなってしまいました。悪い点がたくさん見つかったので、似ている特性のサーキットは今後はないのですが、その部分に対して今後対策を練り、やり直したいと思います」
立川祐路監督
「昨日のウェットからの走りだしは、とても良いと思っていたのですが、ドライになって今ひとつということで、2台とも今日の予選になってからはクルマのフィーリングが良くなかったです。坪井の方が少し予選は良かったのですが、Q2で原因不明の失速で、結果、予選は後方のグリッドになってしまいました」
「厳しいスタートになりましたが、決勝でどうにか挽回したいと考えていました。しかし、予選と決勝の間に走行時間がない事から、それを改善するだけの時間もなく、決勝のペースも苦しくなりました。今週は、前戦の岡山とはコース特性も違うため、良い流れは維持できず打って変わって厳しい戦いとなりました。次戦、必ず取り返せるようにまた頑張りたいと思います。応援ありがとうございました」


