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投稿日: 2021.11.04 12:48
更新日: 2021.11.04 12:49

ThreeBond Drago CORSE 2021スーパーフォーミュラ第7戦鈴鹿 レースレポート

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スーパーフォーミュラ | ThreeBond Drago CORSE 2021スーパーフォーミュラ第7戦鈴鹿 レースレポート

2021 JAPANESE SUPER FORMULA CHAMPIONSHIP SERIES
ROUND.7 RACE REPORT
鈴鹿サーキット

2021 最後の戦い

 2021年度全日本スーパーフォーミュラ選手権シリーズ第7戦、JAF鈴鹿グランプリが、10月30日(土)〜31日(日)にかけて三重県の鈴鹿サーキットで開催された。

 前回の第6戦で約半年ぶり、4レースぶりでスーパーフォーミュラに復帰したタチアナ・カルデロン選手(以下、カルデロン選手)はその後も日本国内に留まり、チームとミーティングをしながら、自身が憧れのグランプリコースと語る鈴鹿サーキットで開催されるシリーズ最終戦に備えた。

公式予選

 レースウィークの週末は朝から晴天となった。シリーズ最終戦に向け次戦に行われたミーティングで、カルデロン選手は敢えてダウンフォースを減らす方向でセッティングを提案し、チームもその意向を活かしてマシンを仕上げることにした。

 土曜日、午前中に行われたフリー走行で、カルデロン選手は参加マシン中、最大周回数となる29周を走り込んでセッティングを確かめたが、タイムはトップから1秒956遅れの1分39秒657に留まった。

 午後、晴れ渡った秋空の下で公式予選が行われた。Q1セッションB組に出走したカルデロンは、コース上での混雑を避け、遅れてコースインすると2周に渡って慎重にタイヤをウォームアップしてタイムアタックに入った。

 結果は1分39秒627で、Q2セッション進出には1秒306届かず、スターティンググリッドは出走19台中19番手となった。

2021スーパーフォーミュラ第7戦鈴鹿 タチアナ・カルデロン(ThreeBond Drago CORSE)
2021スーパーフォーミュラ第7戦鈴鹿 タチアナ・カルデロン(ThreeBond Drago CORSE)

決勝レース

 決勝レースを迎えた鈴鹿サーキットは、前日とは一転して曇天となり、朝のフリー走行前には小雨が降ってコースはウェットコンディションとなった。カルデロン選手はレインタイヤを装着、決勝レースを想定したフルタンク状態でコースイン、10周を走って1分59秒344を記録した。

 天候は徐々に回復し、午後1時15分からのウォームアップ走行ではコースがほぼ乾いたが、決勝レーススタートに向けたフォーメーションラップが始まる直前に再び小雨が降り始めるという難しいコンディションとなった。しかし、それ以上の天候悪化の気配はなく、チームは迷わずスリックタイヤでレースに送り出した。

 レースのスタートが切られ、カルデロン選手は最後尾からレースを始めた。規則では先頭車両が10周を経過した段階で、タイヤ交換義務を消化するためのピットインが可能になるが、チームはピットロードでの混雑を避けて敢えて1周ピットインを遅らせて、11周目にピットインするよう指示を出し、タイヤ交換を行った。

 コースに復帰したカルデロン選手は前走車を追い力走を続けたが、19周目のデグナーカーブで姿勢を崩し5秒弱遅れて前走者から引き離されることとなった。その後は1分43秒から44秒のラップタイムで安定した周回を重ねたが、順位を入れ替えるには至らず、30周を完走してチェッカーフラッグを受けた。

2021スーパーフォーミュラ第7戦鈴鹿 タチアナ・カルデロン(ThreeBond Drago CORSE)
2021スーパーフォーミュラ第7戦鈴鹿 タチアナ・カルデロン(ThreeBond Drago CORSE)

■コメント
タチアナ・カルデロン

「今シーズンのスーパーフォーミュラで最後のレースは、私にとってはちょっと残念な結果に終わりました。実は、前回のレースのために日本に戻ってきてから、あまり良い調子ではありませんでした。しかも、今回の鈴鹿は非常に難しいグランプリコースで、6カ月に渡ってスーパーフォーミュラのドライブから離れていた私には、正直なところ難しい状況になってしまいました」

「でも、長いレース生活のうちにはこういうこともあるものだと思います。来年と言わず、来週も、次の週も、さらにその次の週もチャンスはあります。そこで少しでも良い結果に結びつけられるよう努力を続けます。スーパーフォーミュラは本当に素晴らしいレースでした。チームの皆さん、応援してくれたファンの皆さんにありがとうと言いたいです」

2021スーパーフォーミュラ第7戦鈴鹿 タチアナ・カルデロン(ThreeBond Drago CORSE)
2021スーパーフォーミュラ第7戦鈴鹿 タチアナ・カルデロン(ThreeBond Drago CORSE)

道上龍監督

「今シーズン、1年間応援していただいた皆さんに心から御礼申し上げます。今年もコロナの影響でレギュラードライバーであるタチアナ選手が途中欠場せざるをえませんでしたが、塚越広大選手がリザーブで走ってくれて、なんとかシリーズ全7戦走りきることができました」

「シーズン後半、クラッシュが続いてしまったので、今回の最終戦はタチアナ選手に良い形でフィニッシュしてもらおうということでチーム一丸となって戦いました。結果こそ最後尾スタートの最後尾ゴールで振るわなかったのですが、体力的にも辛かったはずの30周をしっかり走り切り、マシンも無事に完走できたので良い締めくくりになったと思います」

「我々は新興チームですが、当然ながら目指すのは表彰台の一番上です。来シーズンのことはまだ何も決まっていませんが、いつかは表彰台に上がるため、年末のテストに向けて準備を進めていきます」

伊与木仁エンジニア

「最後尾からのスタートでしたから、ダウンフォースを削り気味で行こうかとも考えましたが、タイヤメーカーの方針通り内圧を高めにするとリヤタイヤに負担がかかって厳しそうなので、結局グリッドでダウンフォースを戻しました」

「レースの前半、しっかりと前についていきましたから結果は残りませんでしたが、良いレースでした。ただ後半、少し体力切れだったのか、タイムロスがありました。内圧が高めなのでオーバーステア傾向が強まって体力が消耗したはずです。鈴鹿は厳しいコースですから仕方がないかなとも思っています」

「今年で我々にとってスーパーフォーミュラ2年目が終わりました。今年は新しいダンパーを入れましたし、12月のテストでも、また新たなトライをしてみようと思っています。次のステップへ行かないと上へは行けませんから」

2021スーパーフォーミュラ第7戦鈴鹿 タチアナ・カルデロン(ThreeBond Drago CORSE)
2021スーパーフォーミュラ第7戦鈴鹿 タチアナ・カルデロン(ThreeBond Drago CORSE)
2021スーパーフォーミュラ第7戦鈴鹿 タチアナ・カルデロン(ThreeBond Drago CORSE)
2021スーパーフォーミュラ第7戦鈴鹿 タチアナ・カルデロン(ThreeBond Drago CORSE)


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