9日(日)は朝から快晴となり、第2戦公式予選は午前9時から予定通りQ1、Q2のノックアウト方式で行われました。Q1はA組11台、B組11台がそれぞれ10分間のタイムアタックを実施。各組の上位6名ずつがQ2に進出し、7分間のタイムアタックを行いました。
その結果、#1 野尻が2番手の#37 宮田に0.3秒もの大差をつけて通算15回目のポールポジションを獲得。3番手に#53 大湯、4番手には前日の第1戦で優勝した#15 ローソンが続きました。
午後2時30分、快晴の空の下で第2戦決勝レースが始まりました。ポールポジションから#1 野尻はうまく加速してポジションを守りましたが3番手スタートの#53 大湯が野尻に迫り、コカ・コーラコーナーで#1 野尻をかわしてトップに立ちました。一方、前日第1戦で優勝した#15 ローソンは加速に失敗、6番手まで順位を落としました。
2番手に後退した#1 野尻は、#53 大湯と1秒程度の間隔を守って周回を重ねました。ところが、8周目の1コーナーで停止車両が出たためSCが介入して事態が動きました。このSCラン中に、タイヤ交換条件である10周を経過したため、ペナルティーを受けていた#20 平川以外の全車がタイヤ交換義務を消化するためピットインしました。
ピット作業をいち早く終えた#1 野尻は#53 大湯より先にコースへ復帰、順位を入れ替えて事実上のトップに立ってSCランに戻りました。2番手の#53 大湯は、12周終了時点でレースが再開されると猛然と加速し#1 野尻に肉薄。しかし、1コーナーのブレーキングでホイールをロックさせ、逆に後続の#38 坪井翔の先行を許して順位を3番手へと落としてしまいました。
ポジションを守った#1 野尻は、その後も安定したペースで#38 坪井の追撃を寄せ付けず、事実上の首位を堅持。見かけ上の首位を走っていた#15 平川が39周でピットインすると見かけ上も首位に立ってレースを走りきり、自身9回目となる優勝を遂げました。
野尻との攻防でタイヤを傷めた#53 大湯は大きく後退し、#15 ローソンはじりじりと順位を上げ3番手でチェッカーフラッグを受けましたが、SC中の手順違反により5秒のタイムペナルティーを受けたため正式順位は5位となりました。以下、7位#12 福住、8位#5 牧野、9位#65 佐藤までが選手権ポイントを獲得してレースを終えました。
次戦シリーズ第3戦は4月22日(土)~23日(日)、三重県の鈴鹿サーキットで開催予定です。
■レース後コメント
●リアム・ローソン #15 TEAM MUGEN(第1戦後)
「金曜日も悪天候で走れなかったので、富士スピードウェイを走るのは土曜日が初めてだった。正直、緊張して不安もあったので、金曜の夜は眠るのに何時間もかかってしまい、ほとんど眠れなかったよ」
「だけど、僕はベストを尽くすしかないと覚悟を決めた。スタートは完ぺきではなかったが、3番手をキープすることはでき、そこから自分のリズムをつかんでポジションを上げることができた」
「クルマのバランスが非常によく、走りやすく、心地よく走ることができた。本当にすばらしいレースで勝つことができた。最高のマシンを用意してくれたTEAM MUGENに感謝している」
●野尻智紀 #1 TEAM MUGEN(第2戦後)
「昨日はチームメートのリアム・ローソンが優勝して、昨年のチャンピオンとしての立場やファンの皆さんの気持ちを考えると簡単に負けてはいけないなということで、今日の第2戦に向けて集中しました」
「予選はパーフェクトな結果でしたし決勝に向けても、昨日のレースで『もう少しここがこういう風になればな』と思うところがあったのですが、チームがそこを直して非常にいいクルマに仕上げてくれました。最高のピット作業もしてもらい、欠点がひとつもない仕事ができたと思います。鈴鹿サーキットでの第3戦に向けても手応えを感じるレースになりました」
