全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦鈴鹿決勝。スタートからひとつ順位を落とし、4番手で序盤を走った野尻智紀(TEAM MUGEN)は、11周目の終わりにピットロードへマシンを向けた。

 一方、ポールポジションの特権を活かしクリーンエアのなかを走り続けた大湯都史樹(TGM Grand Prix)は、野尻と同じ周に2番手坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)がピットに入った後も“定石の1周後”には入らず、トップで走行を続けた。

 ターゲットはもちろん勝利、つまり“裏の1位”を行く坪井だったが、大湯とTGM陣営は坪井の“逆”、つまり30周レースの残り10周程度でピットインし、フレッシュタイヤで追い上げる作戦を選択していた。

■接近戦での“予想以上のダウンフォース抜け”

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