GT300でもグループ1“アッパー16”とグループ2“ロワー17”に分かれて実施されたQ2を経て、GT500クラスのQ2が15時24分に幕を開けると、こちらも昨季までの8台ではなく全15台での勝負が繰り広げられる。
ここでもセッション開始から待機を続けた各陣営は、ユーズドタイヤであることもあってかさらなるステイを決め、最初の1台がコースインしたのはセッション3分経過を目前にしてダンロップタイヤ装着の64号車Modulo CIVIC TYPE R-GTから。
続いてヨコハマタイヤ陣営の19号車WedsSport ADVAN GR Supra以下続々と他車も動き出し、残り4分のところでホンダ陣営の17号車Astemo、16号車ARTAもピットを後にする。しかしQ1最後尾タイムとなった8号車ARTAは107パーセントルールを越えられずQ1の結果でピットスタートが決定してしまった模様で、Q2では戦略的な判断も加わって結果的にアタックを行わなかった。8号車ARTAにはさらにフロアなどの車両にダメージがある可能性もありそうだ。
ここから自身計測3周目に1分18秒台へ入れ基準タイムを計時した3号車NiterraのGT500ルーキー三宅淳詞を先頭に、23号車MOTUL AUTECHのロニー・クインタレッリ、12号車MARELLI IMPUL Zのベルトラン・バゲットと、まずは“Z NISMO”がワン・ツー・スリー体制を築く。
しかしここから新生GRスープラ軍団が実力を発揮し、38号車KeePer CERUMOの石浦宏明が1分18秒504で合算タイム暫定首位に立つと、直後に39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supraの関口雄飛がQ2セッション最速の1分17秒995で逆転。ホンダ陣営のエース、山本尚貴の100号車STANLEYが1分18秒042まで詰めたものの、合算で39号車のタイムに届かない。
さらに、ここで貫禄のアタックを披露したのが“チャンピオン”の坪井翔で、1分17秒748と文句なしの更新でQ2最速タイムを叩き出し、36号車が下馬評どおりの合算2分35秒561でのポールポジションをさらってみせた。
改めてこの合算方式による総合力の勝負となった予選グリッド位置は、フロントロウに36号車au、39号車DENSOのトヨタ陣営GRスープラが並び、2列目3番手にデビュー戦でホンダ最上位を手にした100号車STANLEYが続くトップ3となり、ここまでがチャンピオンシップにおいて貴重な予選ポイントを獲得。さらに38号KeePer、14号車のENEOSのGRスープラ勢を挟んで、23号車MOTUL、3号車NiterraのZ NISMOは決勝300kmでの巻き返しを狙うこととなった。