2015年のFIA-F4でしのぎを削った坪井翔や牧野任祐、大津弘樹は今季全日本F3に参戦する一方、GT300への参戦は山田のみ。ある意味、山田にかかるFIA-F4関係者やスーパーGT関係者の期待度は高い。そして「若いドライバーに夢を与え、新しいヒーローを誕生させたい」という坂東総監督の思いも山田にはかかっている。
山田も「マサさん(坂東総監督)からは『チャンピオンを獲れ』と言われています」と、初年度とは言え目標を高く置く。
「このクルマが得意としているコースはもちろん勝ちを狙っていきますし、ちょっと苦手としている富士でも、レース距離が長いレースでは燃費もアドバンテージになってくると思う。そういったレースでも着実にポイントを獲っていきたいですね」
GT500との駆け引きやタイヤの使い方、フォーミュラとは異なり性能差のあるマシン等々、山田がスーパーGTを勝ち抜くために学ぶことは多い。そんな過酷なGT300のなかで、昨年大いに評価を高めた松井孝允や富田竜一郎に次ぐニューヒーローとなり得るか。山田の戦いに、大いに注目しておきたい。