「自分のスキルアップの一環としてラリーに挑戦しようと思って決めたんだ。今年は6月と7月がレースがなくて自分のスケジュールにも余裕があったし、レーシングカーに乗っている感覚を研ぎ澄ませておくという点で、ラリーが最適だと思った。フィンランドでもラリーは趣味としてやっていたこともあるし、僕もずっとフォローしているレースでもあるから、今回参戦の機会を作ってくれた関係者に感謝しているよ。9月にまた挑戦する機会があるから、もっとスキルアップして臨みたいね」

 気がつくと、完全に日本でのレースをメインに考えたスケジュールで動いているコバライネン。やはりF1での活躍経験を踏まえると、スーパーフォーミュラで走る姿も見てみたいところ。しかし、意外にも今はフォーミュラに興味はないとのことで、ここでもGTでの勝利することが重要だということを繰り返し強調していた。

「今のところ、スーパーフォーミュラへの参戦は全く考えていない。たしかにレベルも高そうなカテゴリーだけど、正直、すべてのレースをしっかり観ているわけでもないしね。今の僕にとって一番重要視していることは、スーパーGTで勝つことであり、チャンピオンを獲得することなんだ。来年はスーパーGTと合わせて全日本ラリーに参戦することはあっても、スーパーフォーミュラに参戦することはないと思う。僕はすでにF1でフォーミュラカーのレースを充分経験している。だから、これからはスーパーGTに目を向けていきたい」

 今年は確実に結果を残したいと並々ならぬ思いで臨んでいるコバライネン。現在はランキング2位で、チームメイトの平手晃平とともに目指しているシリーズチャンピオンの可能性を大いに残している状況。後半戦の展望については「夏のラウンドはウエイトハンデが大きいから僕たちにとっては厳しい戦いになるかもしれないけど、ダメージを最小限に抑えて、ウエイトが軽くなるもてぎ戦で勝負をかけていきたいね」と、しっかり最終戦までを見据えた戦略も出来上がっている様子だった。

 ここまでMOTUL GT-Rのトップ独走をはじめ日産GT-R勢の快進撃ばかりが注目されがちだが、今年のDENSO RC Fのレベルアップも目を見張るものがある。後半戦、GT-Rに一矢報いるのはどのメーカー、チームなのか。スーパーGTでのタイトルを獲るために、昨年とは違い、全身全霊でGTに打ち込むコバライネン。走り速さと巧さだけでなく、チームを率いるエースとしての自覚も芽生えてきているようだ。

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