嵯峨選手は、そのまま順調に順位を上げ続け、9周目には5番手ポジションアップの16番手に浮上する。なおも前を行く車両とは僅差とあって、そのまま順位を上げて行くことが期待されたが、13周目からセーフティカーが導入される。GT500車両がデグナー先でスピンしてコースアウトしていたためだ。

 SCラン中のピットインは禁じられているが、再スタート直後に入れば、わずかながらもロスを減らすことができる。そこでチームは#31 TOYOTA PRIUS apr GTをすぐにピットへと戻すことを決め、17周目に平手選手と交代。タイヤを換えていたため、同じタイミングで代わった車両で前にいるのは、いずれも無交換。素早くコースに送り出してくれたスタッフへの感謝を、27周目の1コーナーでのオーバーテイクで伝え全車がドライバー交代を終えると、平手選手は10番手で入賞圏内に。
 
 さらに36周目には9番手に浮上! そのままポジションを守って2ポイントを獲得することとなった。次なる舞台は海を渡って、タイのチャーン・インターナショナルサーキット。6月30日~7月1日に開催されるシリーズ第4戦でも、今回の決勝レースのようなアグレッシブな展開を期待したい。
 

嵯峨宏紀選手

「予選21位から追い上げて9位。まぁポイントは取れて良かったです。苦しい時にも確実にポイントを取るレースを今までなかなかできていなかったので、今年はそういう粘り強さをテーマに頑張ってます。次戦はタイです。プリウスと相性が良いとは言えないサーキットですが、ここも粘り強くポイントは取りたいです」

平手晃平選手

「有言実行。21番手から12台抜きで9位。やっぱりこのチーム素晴らしい。今年はやれる気がします。前半戦はプリウスの不得意サーキットが続くので耐え凌いで、勝負は夏の富士からできるように、次戦も確実にポイントを稼ぎたいです」

金曽裕人監督

「昨年の鈴鹿はリタイア。それに比べての進歩はあったが、全く速さでは勝負権が無かったです。長距離レースであれば、作戦で更なる上位はあったかも知れないが、300kmレースでは充分な結果だと思います」

「両ドライバーとメカニックと応援くださった皆様に感謝です。根本的な課題は、この鈴鹿で速さを出せるようにマシン開発が必要だということです」

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