ベテラン同士の見応えある首位争いが数周にわたって繰り広げられましたが、“富士マイスター”の称号で知られる立川が残り12周、99周目のTGRコーナー進入でついに逆転。首位に立つと、その後は後続を引き離していきました。
その後方では、4位のコバライネンがライバルをかわして表彰台圏内の3位に浮上。しかし、終盤になると別のライバル勢の猛追を受け、必死の防戦を繰り広げましたが惜しくもかわされ、4位へ後退。
立川の38号車は、最後は2位に約20秒もの大差をつけてトップでチェッカー。2017年の第2戦富士500km以来2年ぶりとなる勝利を石浦とともに飾りました。39号車は4位。37号車が7位、6号車が8位でポイント獲得を果たしました。
GT300クラスでは、12番手からスタートを切った96号車の阪口が、難しいコンディションのなかで好走を見せ、雨脚が強くなりセーフティカーが導入された時点で6位に浮上。
赤旗中断からの再開後も96号車阪口の勢いは止まらず、3台でのバトルを制して4位までポジションを上げて見せました。しかし、そのハイペースで路面が乾く前にタイヤの摩耗が厳しくなり、ライバル勢よりも早めにピットイン。ドライバー交代とともに新たなウェットタイヤに交換してピットアウトしましたが、その後急速に路面が乾いていき、まもなくスリックタイヤへの交換のため、再ピットインを余儀なくされてしまいました。
このピット作業時にも大きくタイムロス。交代したベテラン新田もドライコンディションで速さを見せ、23位まで落としたポジションから追い上げ、42周目には今大会GT300クラスのファステストラップをマークする速さを見せて再び阪口へと交代。阪口は16位でチェッカーを受けました。
一方、22番手からスタートを切った60号車もスタートドライバーの吉本が9位までポジションを上げて今大会宮田の代わりにドライブしているファーンバッハーヘと交代。ドライコンディションでは苦戦したものの、9位でチェッカーを受けポイント獲得を果たしました。
ZENT CERUMO LC500 立川祐路
「最初から最後まで気の抜けないバトルの連続でしたが、本当にいいレースができたと思います。今シーズン新たな体制で臨むこととなり、新たな責任と絶対に勝たなくてはというプレッシャーもありました」
「開幕戦が厳しい結果に終わり、TRDやチームも頑張ってくれて、富士で勝たなくてどこで勝てるんだという思いで臨んだので、実現できて嬉しいです。昨日の予選がタイヤ選択などが上手く行かなくて中団グリッドに沈み、今日は微妙なタイミングでの雨でどうなるか分からない状況でしたが、思いのほかスタートで前に出られたのは良かったです。ただ、ドライになってからはライバルと最後まで気の抜けないレースでした」
ZENT CERUMO LC500 石浦宏明
「とにかくほっとしています。このシーズンオフにチーム体制などが変わり、自分の責任も増えてという状況で臨んだシーズン、この第2戦が一番チャンスがあるので勝ちに行こうと立川さんとも話していました」
「ホームですし、僕らも得意のサーキットなので、絶対にここで結果を残すという気持ちが2人とも走りに出せたかなと思います。すごくいいレースができて、本当にチームのみんなに感謝しています」