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スーパーGT ニュース

投稿日: 2019.05.09 12:43
更新日: 2019.05.10 14:36

GOODSMILE RACING & TeamUKYO 2019スーパーGT第2戦富士 レースレポート

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スーパーGT | GOODSMILE RACING & TeamUKYO 2019スーパーGT第2戦富士 レースレポート

■Race

 迎えた決勝日、110周500kmのレースに向け快晴の富士スピードウェイには5万6000人の大観衆が詰めかけた。前日公式練習のタイム差などから、ライバル陣営とはレースペースでコンマ5秒ほどの差があると分析していたGSRチーム。今回は持ち込んだタイヤ特性などから2回ピットが義務付けとなる戦略面でも、無交換どころか片側2輪交換も封じられ、オーソドックスな4輪交換が前提条件に。
 
 さらに天気予報では急な雨の可能性もあったことから、ルーティンのピット作業をいかに天候急変に合わせられるかがポイントとなった。しかし、その予想を覆すかのように決勝前のウォームアップ走行から雨がパラつき始め、片岡選手からスイッチした谷口選手は1周もできぬままピットへと帰還。それでもドライを信じて決勝前6番グリッドに並んだ4号車グッドスマイル 初音ミク AMGだったが、スタート開始5分前には本格的な降雨となり、開幕戦に続いて再びのセーフティカー(SC)先導スタートに。

 グリッド上の全車がレインタイヤに履き替えてのレースでは、前日のキッズウォークでサプライズの誕生パーティが催され「2回目の成人式」を迎えた片岡選手がスタートを担当。雨は路面を濡らす程度で上がる、と読んだチームはウエットパターンの入ったレインタイヤでもハード側のコンパウンドをチョイスすると、片岡選手は3周目のレース開始時点から360号車(RUNUP RIVAUX GT-R)などをかわして5番手にポジションを上げる力走を見せる。

 しかし11周目には再びのSC導入となり、その後もGT500を含めた両クラスでアクシデントが発生し、16周目には雨量の急増による赤旗掲示でレースは約30分程度の中断に。さらに片岡選手の苦難はここから。SC先導による隊列が18周目にリスタートを迎えると、グリッド待機中に冷えに冷え切ったハードコンパウンドのレインタイヤはまったく発動の気配を見せず。
 
 しかし雨は上がるも路面にはまだ大量の水が残り、「このまま走り続けても温まるかの確信がないほど。スピンしないので精一杯」という状況で11番手にまでポジションを落とすと、罰ゲームのような時間を乗り越え23周目にようやく1分49秒台まで回復。
 
 するとここからはショータイムとなり、24周目以降毎ラップの自己ベスト更新で先行車を追い始め、1分48秒台を連発し30周目には9番手へ。翌周には88号車(マネパランボルギーニGT3)をコース上で仕留めて8番手、35周目には自己ベストの1分46秒294を刻んで2番手までポジションを上げたところで、38周で谷口選手、そしてスリックタイヤへのチェンジのためピットへと向かう。
 
 ここで満タン給油とラップ数を考慮してミディアムハードを選択してコースインした谷口選手は、60号車(SYNTIUM LM corsa RC F GT3)、21号車(Hitotsuyama Audi R8 LMS)、61号車(SUBARU BRZ R&D SPORT)らがひしめく場所でアウトラップを迎え、42周目にはコースオフを喫していたGT500車両に遭遇し、あわやの場面も迎えるなど試練の局面に。
 
 9番手走行も「タイヤが厳しくてフロントが入らず、あの手この手でドライビングの引き出しを全部開けてはひっくり返し」のテクニックを駆使しマシンをコントロールすると、44周目には自己ベストの1分38秒658を記録して猛追を開始。51周目には60号車もオーバーテイクし7番手へ。さらに55周目には前方でドッグファイト中だった21号車の左リヤがバーストし「イエロー区間だったのでグリーンポストを探す間に抜くのを留まりタイムロス」したものの、そこからはひとり旅でラップごとにギャップ1秒を削り取る力走を見せ、72周目に再び片岡選手にバトンタッチする。
 
 同じくミディアムハードで110周のフィニッシュラインを目指した片岡選手は、時刻が18時に迫り路面温度も決勝前の25度から急降下するコンディションで「あっという間にタイヤが八角形くらいの感じになってしまって、振動はすごいわ、グリップはしないわ」という困難な状況に。

 しかし後方から迫ってきた33号車(エヴァRT初号機 X Works GT-R)とのマージンを冷静に測ると、マシン挙動に全神経を動員しつつ後方から攻め立てるマシンを抑え込むレース巧者ぶりを発揮してチェッカー。6位を死守して5ポイントを獲得し、第3戦鈴鹿サーキットでは13kgのウエイトハンデを搭載。苦難に耐えながらも3戦連続のポイント獲得へ挑むことになった。

グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)
グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)
グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)
グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)


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