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スーパーGT ニュース

投稿日: 2019.11.11 17:43
更新日: 2019.11.11 17:47

31号車TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 2019スーパーGT第8戦もてぎ レースレポート

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スーパーGT | 31号車TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 2019スーパーGT第8戦もてぎ レースレポート

決勝レース(53周) 11月3日(日)13:30~

 土曜日までの秋晴れとはいかなかったものの、日曜日は上空に薄い雲こそかかっていたが、これはどうやら雨を降らせるものではないよう。ようやく天候に翻弄されることなく、レースを戦えそうではあった。

 さて、スタート直前の20分間のウォームアップは、前回に引き続きスタートを担当する嵯峨選手からの走行に。コースオープンと同時に#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTはピットを離れていく。

 1分50秒948をマークしたところで、嵯峨選手は2度ピットに入ってセット変更を行った後、ドライバー交代の練習を兼ねて中山選手にスイッチ。1周の計測の後、チェッカーが振られることとなった。

 グリッドに着いたときの気温は20度、路面温度は26度。最終戦ということもあって、セレモニーには普段以上の喧騒があった感も。それでもフォーメーションラップが始まると、いつもどおりの緊張感が漂うようになる。

 そして今季最後のスタートが切られる。1~2コーナーで2台のコースアウトがあったこともあり、さらに1台をかわしてオープニングラップには24番手に嵯峨選手は浮上。次の周にも1台をかわしていく。その後もバトルを重ね、ミニマムの周回でライバルがピットに入り始める直前には20番手にまで上がっていた。

 そして22周目に#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTはピットイン。中山選手への交代と合わせてタイヤは4本とも交換される。その作業自体は無駄のないものではあったが、予想以上に無交換や2本のみ交換の車両が多く、全車がドライバー交代を終えたときの順位は、22番手に。

 しかし、その後も諦めずに周回を重ねたことで38周目には1台をパス。そして、ラスト2周で先行車両の後退があったことから、最終的に20位でチェッカーを受けることとなった。

 シーズンを通じて1度も入賞が果たせず、まさに新車を走らせたがゆえの産みの苦しみを味わうこととなったが、そんな状況においても多くの収穫があったのは間違いない。

 シリーズはこれで終了したが、11月23~24日には特別戦として、富士スピードウェイでスプリントカップが開催され、これに出場することが決定した。来季につなげる意味でも、今季ラストレースの激走を期待したい。

#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT(嵯峨宏紀/中山友貴)
#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT(嵯峨宏紀/中山友貴)

■決勝日コメント
嵯峨宏紀選手

「1年間通して本当に苦しかったですね。正直、今の規則だとマシンセッティングで改善できるレベルにはいないと思う。それは一目瞭然のところなので、きっとオフの間に変化があると思っています」

「苦労した1年だったけれども、無駄な1年ではなかったです。このオフにできるだけのことをチームと行って速さを追求したいと思います」

「ただ正直、僕自身も甘く見ていました。ミッドシップからFRに変わるということが、こんなに苦しいとは……。来年につながることを信じています」

中山友貴選手

「当初はタイヤ無交換も視野に入れてましたが、思ったよりマシンバランスが悪く、逆に嵯峨選手にはタイヤを使い切ってもらって、4本交換して後半スティントをプッシュして走った方が順位も上がるだろうと。でもタイヤが元気なうちは遜色ないタイムで走れたんですが、終盤はペースを維持するのが難しかったです」

「シーズンを通してポイントが獲れなかったので、すごく悔しい結果ですけど本当の新車からスタートした1年ということで、なかなかうまくいかなかったシーズンでした」

「ただ、やってきたことに意味がないわけではなかったので、時間はかかるかもしれないけれど、みんなでこれだという正解を求めて、テストでマシンのスピードを上げていきたいです。aprは一生懸命クルマを速くしようという人の集まりなので、きっと素晴らしい結果を見出してくれると信じています」

金曽裕人監督

「思ったよりもレースラップが良くなくて、本当はタイヤを無交換で行こうと思ったのですが、作戦変更し交換することにしましたが、それでも速さには繋がらず。レース中のタイヤが元気なうちの速さはある程度出てきたのですが、アベレージで走っていくにはまだまだ改善が必要です」

「マシンの全体的なパッケージとバランスの弱点も見えオフシーズンのテーマは明確となりました。この後、特別戦があるので何点か改良部品を盛り込みテストしたいと思います」

「新車開発は想像を超える大変な業務ですが、たくさんの応援下さるみなさまと技術者と一緒に、一歩ずつ前進できた喜びは掛け替えのないものでした。来期は、それが勝つ喜びとなるようにオフシーズンも日々邁進いたしますのでご期待ください。2019年、ありがとうございました」

apr Lightning Starsの佐々木萌香さんと嵯峨宏紀選手
apr Lightning Starsの佐々木萌香さんと嵯峨宏紀選手


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