スーパーGT ニュース

投稿日: 2020.08.23 18:40
更新日: 2020.08.23 18:41

ARTA NSX-GT 2020スーパーGT第3戦鈴鹿 決勝レポート


スーパーGT | ARTA NSX-GT 2020スーパーGT第3戦鈴鹿 決勝レポート

GT500 決勝レポート

後方から上位グループまで追い上げるも接触でリタイア

 昨日、不本意な予選を終えたARTA NSX-GTだが、チームは操縦性を改善すべく入念に対策を考えた。ウォームアップではその確認を行った。数日前は雨の予報もあったが、鈴鹿サーキットは朝から快晴だ。ドライコンディションでのセットを微調整しスタートを待った。

 スタートは今季初めて野尻智紀が担う。後方からの追い上げに期待したい。野尻はポジションをキープし1コーナーへ入っていった。その後、300クラスの車両がダンロップコーナーでコースアウトしてしまい早速セーフティカーが入る。車両の回収が完了し、5周目にリスタートが切られた。

ARTA NSX-GT 2020スーパーGT第3戦鈴鹿 決勝レポート

 前車がリスタート直後にコースアウトし、野尻はひとつ順位を上げる。野尻のラップタイムはトップと大差なく、順調に周回を重ねる。セットアップの方向性は良さそうだ。

 14周目に12番手に順位を上げ、17周目、バックストレート上に他車のバンパーが落ちてしまい、その回収の為に2回目のセーフティカーが導入された。このタイミングで野尻は11番手まで順位を上げる。ポイント圏内まであと少しだ。

 回収が済んだ22周目にリスタートが切られたが、同時に野尻はルーティンのピットイン。ミスなくピット作業を終え、福住仁嶺に後半を託した。

 他車のピットインもあったが、このピットストップで数台を抜き、福住は27周目に4番手まで順位を上げた。28周目に差し掛かったところで300クラスの車両がS字でコースアウト。3回目のセーフティカーが導入される。

 33周目にリスタートが切られ、福住はトップグループに食らいついていく。ペースは非常に良かったが、36周目のヘアピンで前車に接触してしまう。パーツが破損してしまった為、福住はピットへ向かったが、修復かなわず残念なリタイヤとなってしまった。

 しかし、昨日の不調を克服し、トップグループでレースを展開出来た事は大きな収穫だ。次回のレースに期待したい。

鈴木亜久里監督のコメント
「レースペースも良かったので昨日からは大きな進歩だったね。結果は残念だけど仕方ないね。仁嶺にとっては良い経験になったと思う。次回、勝てるように準備していきたいです」

ライアン・ディングル エンジニアのコメント
「昨晩から3人のエンジニアで色々考えて、何とかペースもよくなり良い結果に繋げられるかな、と思っていました。昨日は調子が悪かったので、短い時間で車のセットアップをリカバリー出来て、ここまでポジションアップ出来たのは良かったと思っています。また、今回のレースはセーフティカーが何度も入ったけど、その都度戦略を上手く組めたのも良かったですし、メカニックさんも凄く頑張ってくれました。今回のアクシデントはレースなので仕方ないと思いますし、仁嶺にとっては悔しい結果だったと思いますけど、良い経験になったと思います。次回は今回の経験を生かし、持ち込みから良い走りが出来るように準備します」

野尻智紀選手のコメント
「結果としては残念なものですが、個人的に思うのは前戦で自分が作ってしまった悪い流れを上手く断ち切れなかったというのもあったと思います。仁嶺だけではなく、チーム全体として何が足りないのか反省しながら次につなげていかなければならないと思いますし、仁嶺にああいったミスが出てしまいましたが、ライバルチームの方々にご迷惑をおかけしてしまったので、まずはそこをお詫びしたいです。また、そういったミスを招きやすい車だったかも知れませんし、そういったミスにつながってしまった原因も突き詰めて次回につなげたいと思います」

福住仁嶺選手のコメント
「レースペースは良くなりましたが、周りの車両のウェイトハンディなどを考えるとまだまだ進歩しなければならないと思っています。本当であれば勝たなければいけないぐらいのレースだったと思うのですが、予選から調子が悪く、何とか挽回したいと思っていました。メカニックもエンジニアもレースに向けて色々と考えてくれてチャンスを作ってくれたので、自分も皆に対して良い走りをして返したいと思っていました。今回は相手の動きと自分の動きが合わなくて追突してしまいました。チームの皆さんや追突してしまった相手チームには申し訳ないと思っていますが、次回のレースに向けて勝てるように準備していきたいです」


関連のニュース