「家を出るときはクワイエットで静かに発進して、大きな道に出たらエンジンを使うスポーツプラスにして加速する。普通のクルマでは味わえない楽しみです」
山本はこのNSXで都内や、実家がある栃木までの往復などに使用したというが、「やっぱりすごく周囲から見られます(笑)」とのこと。「ガソリンスタンドに寄ってもそうですし、買い物に行ったら駐車場で『ちょっとクルマ見せてもらっていいですか?』と言われました。こんなことは初めてです」と山本。発売前のクルマなので当然ではあるが、すれ違うクルマ、街中で見かけた人のほぼ全員が視線を送ってくるとのこと。
「何よりカッコいいですし、性能としてもありあまるほどのポテンシャルがある。価格もなかなか手が出しづらいものにはなっていますが、だからこそ憧れの存在になったと思います」
「他のドライバーも機会があるはずですが、今回ホンダさんから貸与していただいて、こうしてスーパーGTドライバーがNSXでサーキットに来ることができるのは、ホンダがスーパーGTをプロモーションの一環として考えていただいているということですし、素晴らしい機会をいただいたと思います」
「サーキットに来るのに、今までにないワクワク感を味わいましたね」
山本が語るとおり、憧れのスーパーGT参戦車両のベースマシンを、憧れの存在であるGTドライバーが乗ってサーキットに来るのは、プロモーション効果としては絶大だ。週末、ついにNSXの名を冠した『NSX-GT』がアンベイルされる予定だけになおさらだ。もてぎで市販NSXを見たときには、ぜひその運転席にご注目いただきたい。