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投稿日: 2022.08.07 00:22

LMcorsa 2022スーパーGT第4戦富士 予選レポート


スーパーGT | LMcorsa 2022スーパーGT第4戦富士 予選レポート

S-GT2022 rd4 FSW QF
LMcorsa REPORT
♯60 Syntium LMcorsa GR Supra GT

公式練習では路面コンディションとセットアップが合わず苦戦したものの
予選ではQ1を河野選手が6番手で突破し、Q2は吉本選手が渾身のアタックで7位を獲得
450kmの決勝レースは今季最上位となる7番グリッドから上位を狙う

 4月の第3週に2022年シーズンがスタートしたAUTOBACS SUPER GT。5月にはゴールデンウィークに第2戦の富士スピードウェイ、月末に第3戦の鈴鹿サーキットの2大会が実施された。開幕戦から第3戦まではそれぞれ2週間ほどのインターバルで開催され、各大会の間にもタイヤメーカーテストが行なわれるなど、4月と5月は多忙なスケジュールとなっていた。このように開幕前の公式テストから立て続けに走行スケジュールが組まれていたが、第3戦と第4戦に間は2ヶ月の間隔が設けられていて、3戦目までに得られたデータの見直しやマシンのアップデートなど第4戦以降の戦力アップを図るインターバルとなった。

 GR Supra GTで2シーズン目を戦っているLMcorsa。開幕戦と第2戦は惜しくもポイント圏内でのフィニッシュを逃したが、第3戦では9位に入り2ポイントを獲得。第4戦の舞台となる富士スピードウェイは、昨シーズン2勝を挙げている験の良いサーキットで、GR Supra GTとの相性は抜群のコース。3戦目までは思い描いたレース展開とならず苦戦をしいられたが、チームは第4戦での活躍を期するためにマシンのバランス改善や多少のアップデートを実施しサーキットに入った。

 第4戦の「FUJIMAKI GROUP FUJI GT 100Lap RACE」は8月6日(土)に公式練習と予選、7日(日)に決勝レースが実施される。今戦の決勝レースの走行距離は通常の300kmではなく450km(100周)となっていて、2回のピットストップが義務化されている。そのため、ドライバーチェンジやタイヤ交換などのチーム戦略が勝敗をわける可能性もある。

 レースウィークの走り始めとなる公式練習は9時から10時45分までの予定が組まれていた。6日の富士スピードウェイは早朝から濃い霧に覆われていて、公式練習の前に予定されていたFIA-F4選手権の予選はキャンセルとなった。直後に行なわれる公式練習も予定通りの実施が危ぶまれたが、霧は次第に薄くなり9時にスタートする運びとなった。

 それでもコース上は霧によって濡れてしまったため、レインタイヤを装着できるウエット宣言が発令された。LMcorsaは路面が乾くタイミングを待ち走行を開始する。まずは、吉本大樹選手が車両の状況と持ち込まれたタイヤの確認を行ない、周回を重ねていく。15周を走行した時点で河野駿佑選手がSyntium LMcorsa GR Supra GTに乗り込む。河野選手は決勝レースを想定したロングランテストを実施し、公式練習の最後まで走り切った。結果として吉本選手がマークした1分38秒552がベストタイムとなり、GT300クラスの25台中22番手で、思い描いたリザルトとはならなかった。公式練習後にはFCY(フルコースイエロー)のテスト走行とサーキットサファリが各20分ずつ実施され、予選でパフォーマンスを発揮するためは、さらにセットアップを煮詰めていく必要があった。

気象データ

気温:22℃、路面温度:26℃(公式練習スタート時)
気温:21℃、路面温度:28℃(予選Q1時)

予選

 サーキットサファリ終了から約3時間のインターバルを経た15時からGT300クラスの予選Q1が行なわれた。今回もGT300クラスの予選Q1は2組にわけられていて、LMcorsaはAグループに振り分けられた。Syntium LMcorsa GR Supra GTには河野選手が乗り込み、予選開始とともにコースに入っていった。河野選手はアウトラップと計測2周をウォームアップに充てて3周目からアタックを開始すると、まずは1分37秒028をマーク。この時点でAグループの13台中2番目のタイムとなる。翌周には1分36秒974をマークし、ベストタイムを更新。結果として6番手で予選Q1を突破した。

 GT500クラスの予選Q1を挟んで、GT300クラスの予選Q2がスタート。Syntium LMcorsa GR Supra GTに乗り込んだ吉本選手は、計測3周目にアタックを行なうと予選Q1を上回る1分36秒646を記録する。翌周もセクター2までアタックを行なうが、タイヤのピークグリップを超えていると判断しピットに戻った。結果としてGT300クラスの25台中7位となり、明日の決勝レースは今季最上位となる7番グリッドからのスタートとなる。
 通常のレース距離より長い450kmの決勝レースなので、定評のあるチーム力によって上位フィニッシュを目指す。

コメント
飯田章監督

2ヶ月のインターバルの中でマシンの改良を行なってきましたが、公式練習ではマシン状態と路面コンディションが合っていなかったようで、予想外の順位となってしまいました。それでも予選に向けて調整を行なったことと、2人のドライバーの頑張りで7番グリッドを獲得できました。決勝レースはスタートしてみないと展開が読めませんが、450kmと長丁場でチャンスはあると思っています。今日の公式練習と予選の走りを再現でき、チームもミスなく作業を行なえれば面白いレースになるはずです。

吉本大樹選手

今回のレースに向けてマシンバランスの見直しや多少のアップデートを実施してきたのですが、公式練習のコンディションとはマッチしておらず苦戦してしまいました。ただ、予選に向けてセットアップの調整を重ねたことで別もののマシンになりました。担当した予選Q2ではバランスも良く、最終コーナーでのタイムロスはありましたが満足できるアタックでした。決勝レースは加速に優れたGT3勢との戦いになると思いますが、チームとともに的確な戦略で順位を上げていければと思っています。

河野駿佑選手

走り始めの公式練習では後半にロングランを担当しました。バランスが悪いとは感じませんでしたがタイムが伸びず、予選に向けてセットアップも含めて改善が必要な状況でした。タイムアップを図るために調整を施して予選Q1を走ったのですが、狙い通りの状態になっていて公式練習よりも1.5秒ほどタイム更新できました。予選Q2も吉本選手が上手くまとめてもらい7番手となり、良い方向性に進めたと思います。決勝レースはライバル勢が速いためコース上でパスすることが難しいはずなので、ミスなく走りピット戦略なども含めて上位に入ることを期待しています。


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