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スーパーGT ニュース

投稿日: 2023.05.05 15:53
更新日: 2023.05.05 15:54

LMcorsa 2023スーパーGT第2戦富士 決勝レポート

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スーパーGT | LMcorsa 2023スーパーGT第2戦富士 決勝レポート

S-GT2023 rd2 FSW Final
LMcorsa REPORT
#60 Syntium LMcorsa GR Supra GT

11番手から決勝レースに挑んだもののウォームアップ走行で起きた排気系トラブルが
再発し、序盤に戦線離脱するもチーム一丸となってトラブルを乗り越え23位でフィニッシュ

<気象データ>
気温:22度、路面温度:38度(決勝レース前)

 ゴールデンウィーク恒例の開催となっているAUTOBACS SUPER GTの第2戦『FUJIMAKI GROUP FUJI GT 450km RACE』が、5月3日(水)~4日(木)の2日間にわたって富士スピードウェイで実施された。観戦の制限がなくなったこともあり、富士スピードウェイには多くのファンが集まり、予選と決勝レースの両日で計8万200人が熾烈なバトルを見届けた。

 3日に行われた予選では、河野駿佑選手が強豪そろいの予選Q1Bグループを6番手で通過し、予選Q2を担当した吉本大樹選手もタイムを伸ばして11番手を獲得。富士スピードウェイは一昨年に2勝を挙げたコースで、Syntium LMcorsa GR Supra GTとの相性が良いとされているので、決勝レースでの追い上げが期待された。

 3月末に実施された公式テストと第1戦の岡山国際サーキットはともにウエットコンディションとなったため、今戦は久しぶりにドライコンディションでの争いとなった。午前中には併催カテゴリーの決勝レースやピットウォークなどが行われ、決勝レース前の最後の調整となるウォームアップ走行が12時から12時20分の間で実施された。

 Syntium LMcorsa GR Supra GTにはスタートドライバーを担った河野選手が乗り込みコースイン。アウトラップと翌周は順調に走行していたものの、3周目にマフラーの先端が外れてしまい緊急でピットに戻る。排気系のトラブル自体はパーツが外れただけだったが、先端部が外れたことで排気の流れが変わってしまい、車両後方の配線類を損傷させていた。すぐに修復作業を始めたが30分後にはスタート進行が始まるため、それまでにグリッドに並ばないとピットスタートとなってしまう。メカニックは原因究明とともに修復作業を続け、なんとか決勝レースのグリッドにSyntium LMcorsa GR Supra GTを並べた。

 そして、決勝レースは予定通りの13時30分に静岡県警のパレードラップによって始まる。11番手からスタートした河野選手は、先行集団が混戦となるなかで順位を上げていき、1周目のコントロールラインを6番手で通過する。翌周にはストレートスピードに勝るGT3に抜かれてしまうが、スタート直後にピットインを行なったマシンもあり6周目まで6番手をキープする。ただ徐々にラップタイムが落ち始めて、7周目に1台、8周目にも1台にパスされて8番手まで後退してしまう。するとウォームアップ走行で発生した排気系のトラブルが再び発生してしまい、10周目にSyntium LMcorsa GR Supra GTは緊急でピットに戻った。

 マフラーの先端が外れるというこのトラブルは、過去2シーズンでは起きていない症状で、チームとしても想定外のものだった。2度外れてしまったので修復作業は時間を要し、走り出せる状態になるまでに約30分が掛かってしまう。修復が完了した時点でトップとの差は15周以上で、すでに勝負権は失っていた。それでも完走で付与されるチームポイントを獲得するために、河野選手が再びSyntium LMcorsa GR Supra GTに乗り込んでコースに戻った。25番手で復帰すると序盤と同じようなペースで周回し、河野選手は合計で46周を走行。最終スティントは吉本選手が担当し、1分38秒台のラップタイムで走行していくが、前を走るマシンとのギャップは大きく74周目に23位でチェッカーを受けた。

 完走したことでチームポイントは獲得できたが、決勝レース序盤に戦線から離脱してしまいポイントを取りこぼしてしまったことに違いはない。第3戦までに対策を行ない、マシンのポテンシャルが発揮できる鈴鹿サーキットでの活躍を誓う。

2023スーパーGT第2戦富士 Syntium LMcorsa GR Supra GT(吉本大樹/河野駿佑)
2023スーパーGT第2戦富士 Syntium LMcorsa GR Supra GT(吉本大樹/河野駿佑)

●以下コメント
<飯田章監督>

「ウォームアップ走行で発生したトラブルが決勝レースでも出てしまって、ドライバーには申し訳ない状況でした。トラブルを修復するための時間が少なかったとはいえ、もう少し施せる対策があったかもしれません」

「決勝レースが終わってみると、もし順調に走っていても上位に入ることが難しかったかもしれません。今回の結果や内容をしっかりと検証して、次戦に挑みたいと思います。第3戦の鈴鹿サーキットも相性が良いコースだと考えているので、結果を残したいです」

<吉本大樹選手>

「決勝レースでの取りこぼしがないようにチーム一丸で戦っているのですが、トラブルによって戦線を離脱して悔しい結果でした。それでもチームポイントを獲得するために修復して走行を続け、完走することはできました」

「決勝レースのペースは想像よりも厳しく、上位に入ることは難しかったかもしれませんが、ポイント圏内での争いはできていたはずなので悔やまれるトラブルです。今季は450kmの決勝レースが多いため、今回のライバル勢の動向などを検証し、次の鈴鹿サーキットではどのように争えばいいのか考えていきます」

<河野駿佑選手>

「ウォームアップ走行でマフラーのトラブルが発生したのですが、メカニックの敏速な作業で何とか決勝レースのグリッドに並ぶことができました」

「決勝レースの序盤は6番手まで順位を上げられ、ここからというときに再びトラブルが発生して戦線を離れてしまいました。3年間で初めてのトラブルだったので、予期せぬタイミングと内容でした。次戦の鈴鹿サーキットでは万全の状態で挑み、取りこぼしてしまった分を挽回したいです」


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