レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

スーパーGT ニュース

投稿日: 2023.06.05 13:32

LMcorsa 2023スーパーGT第3戦鈴鹿 決勝レポート

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


スーパーGT | LMcorsa 2023スーパーGT第3戦鈴鹿 決勝レポート

S-GT2023 rd3 Suzuka Final
LMcorsa REPORT
♯60 Syntium LMcorsa GR Supra GT

夏のような陽気のなかで行われたSUPER GT第3戦の決勝レースは
ピット作業もドライバーもミスなくバトンを繋いだが、展開が味方せず7位でフィニッシュ

<気象データ>
気温:30度、路面温度:47度(決勝レーススタート時)

 前日の予選日と同じく晴天に恵まれて、AUTOBACS SUPER GTの第3戦『SUZUKA GT 450km RACE』の決勝レースが6月4日(日)に鈴鹿サーキットで実施された。

 LMcorsaが使用しているGR Supra GTは空力特性に優れるマシンで、ライバル勢に対して中高速コーナーでアドバンテージを持つといわれている。鈴鹿サーキットは中高速コーナーが多いレイアウトで、得意な部類に入る。

 これまではコースコンディションなどの影響で好成績を収められていないものの、昨日の予選では吉本大樹選手がトップからコンマ1秒差の3番手で予選Q1を突破すると、予選Q2を担当した河野駿佑選手はさらにタイムを縮めて3グリッドを獲得した。

 鈴鹿サーキットはLMcorsaの母体となる大阪トヨペットグループの本拠地から近く、チームもホームコースとしている。優勝が狙えるスターティンググリッドということもあり、サーキットに駆け付けた多くの関係者から熱い視線が注がれた。

 今回の決勝レースは第2戦と同じく450kmというフォーマットで競われていて、通常の1.5倍の距離となる。レース中に2回の給油が義務づけられているので、最低でも2回のピットストップを要することになる。

 決勝レース前のウォームアップ走行は12時から20分間で行われ、スタートドライバ-を務めた吉本選手がまずはSyntium LMcorsa GR Supra GTに乗り込んだ。5周を走行すると河野選手にドライバーチェンジし、両ドライバーが最終的なチェック走行を終えた。

 ウォームアップ走行後にはGT500クラスの15台とGT300クラスの27台がスターティンググリッドに整列し、スタート進行が始まる。3番グリッドに並んだSyntium LMcorsa GR Supra GTには吉本選手が乗り込み、450kmのレースは13時30分にフォーメーションラップで幕を切った。

 オープニングラップをポジションキープで終えた吉本選手は、序盤から2番手のGT-Rをテールトゥノーズで追い掛けチャンスを伺った。しかし、7周目にGT300クラスのマシンにトラブルが起きてFCY(フルコースイエロー)となる。

 全車が指定された80km/hで走行するがマシンの回収のためにセーフティカーが導入され、レースはリセットされる。この時点でGT300クラスの4台のマシンがすでに1回目のピットストップを終えていて、結果的には表彰台を締めることとなった。

 レースは12周目にリスタートすると、チームは吉本選手にピットインの指示を出す。ピットに戻ったSyntium LMcorsa GR Supra GTは、4本のタイヤ交換と給油を行ない、ドライバーは吉本選手のまま第2スティントに突入。

 20番手でコースに復帰すると、14周目にはベストタイムとなる2分0秒353をマークしポジションを上げていく。20周目には13番手、25周目には9番手、30周目には7番手まで順位を上げていくと、全車が1回目のピットストップを終えた31周目には6番手までポジションを回復させていた。

 第2スティントは20周を超えてもペースが落ちず、上位陣は2回目のピット作業が始まる。暫定の順位だがSyntium LMcorsa GR Supra GTは徐々にポジションを上げていき、35周目には5番手、40周目にはトップに立って2回目のピットインに向かう。

 2回目のピット作業は給油と4本のタイヤ交換、そしてドライバーチェンジで、チームはミスなく河野選手をコースに送り出した。14番手でコースに戻ると先行しているマシンが2回目の給油のためにピットインを行っていく。

 45周目には9番手までポジションを回復させ、全車が規定されている2回目のピット作業を終えた47周目の時点で7番手となった。

 序盤にピットインした3台とは30秒ほどのギャップがあったが、4番手とは10秒差以内でレース終盤の追い上げが期待された。

 しかし、54周目にGT500とGT300のマシンが絡む重大なクラッシュが発生したため赤旗が提示されてレースは中断する。コースの安全設備の修復などに時間を要するため、この赤旗を持ってレースは終了した。

 展開が味方せずスタートからポジションを落としてしまったSyntium LMcorsa GR Supra GT は、結果として7位で4ポイントを獲得した。

 次戦は8月5日-6日に富士スピードウェイで開催される第4戦となる。2カ月のインターバルがあるため、チームは開幕からの3戦を振り返るとともに引き続きマシンのポテンシャルを引き上げていく。

●以下コメント
<飯田章監督>

「自分達のレースはできたと思っていますが、ライバル勢と比べてしまうと順位を下げてしまっているので悔しい結果でした。スタートから吉本選手がダブルスティントを担当してくれてペースも想定よりは良かったです。ラップタイムだけを考えるともう少し上の順位で終えられたと思いますが」

「ただ結果は7位なので、チームとして足りない部分があることは確かです。最後はクラッシュによる終了で予定周回数がこなせなかったため、開幕戦に続いて消化不良となりました。次戦は真夏の過酷なレースとなるので、コンディションが合うことを期待したいです」

<吉本大樹選手>

「決勝レースはスタートから2スティントを担当しましたが、想定よりは速いペースで走れましたし、後半のタイムの落ち込みも少なかったです。河野選手のスティントは最後に追い上げてほしいと考えていましたが、赤旗で終了となりました」

「規定周回まで争っていたら4番手争いに加われたかもしれません。結果はスタートのポジションから下がっていますし悔しいのは事実です。それでもポイントを積み重ねられ、前戦のように取りこぼしがなく良かったです。最後に、クラッシュした松田次生選手が大事に至らないことを願っています」

<河野駿佑選手>

「結果的にレースの流れや戦略を考えると、悔しいですが7位より上げることは難しかったかもしれません。吉本選手の2回目のスティントは想定していたよりもペースがよく、同じタイヤで私が担当した3スティント目も走りました」

「オープニングラップで87号車のランボルギーニをパスできたのは良かったですが、その後は前を走っていた61号車のBRZにギャップを少しずつ拡げられました。最後は赤旗によって終了し不完全燃焼でしたが、大きなクラッシュだったため仕方がないと思います。次戦まで2カ月の期間があるので、チームとともにレベルアップできることを考えていきます」

2023スーパーGT第3戦鈴鹿 Syntium LMcorsa GR Supra GT(吉本大樹/河野駿佑)
2023スーパーGT第3戦鈴鹿 Syntium LMcorsa GR Supra GT(吉本大樹/河野駿佑)


関連のニュース

スーパーGT News Ranking

本日のレースクイーン

SUBARU BRZ GT GALS BREEZE
一ノ瀬のこ(いちのせのこ)

スーパーGT Photo Ranking

フォトランキング