最終戦バレンシアの1コーナーで見せたマルケスの転倒回避は、マルケスが見せたパフォーマンスのなかでも最も驚愕のシーンだった。時速40マイル(時速約64キロ)のヘアピンではなく、時速90マイル(時速約145キロ)の高速コーナーだったのだ。

 レースではフロントタイヤのグリップが十分ではなく、それが原因で9人のライダーがクラッシュした。これは2017年のドライコンディションのレースとしては、一番多い転倒数だ。マルケスはレース周回数30周のうちの大半を、比較的保守的に走行していた。

 アンドレア・ドビジオーゾがタイトルを獲得する可能性がなくなったとわかってからはマルケスは優勝を目指してプッシュし始めたが、そのせいで10人目の転倒者になるところだった。

1コーナーであわや転倒するとこだったマルケス
1コーナーであわや転倒するとこだったマルケス

「最初、ストレートの終わりに差しかかったとき、ほかのバイクが僕に接近しすぎていると感じたんだ。そこでブレーキングしたけれど、遅かった」とマルケス。

「これが最初のミスだ。そうしてコーナーに速すぎる速度で進入したら、突然ガタガタし始めた。その週末の間ずっと手こずっていた現象だ。そうしたらフロントを失った。でもフロントを失ったけど、最後までバイクと一心同体だと自分に言い聞かせた」

「グラベルで止まるのか、ウォールにぶつかるのかわからないけど、バイクを離さないようにしようとした。フロントは失ったけれどリヤは大丈夫だったから、肘で支えて転倒を回避することができた。肘と膝で100パーセント押し返し始めた」

「転倒を免れた主な理由は、レースの緊張感にあったと思う。バイクの上で堅くなりすぎてはいたけど、常に敏感でいたんだ。バイクを引き上げて、また傾けてアスファルト上に行くこともできたかもしれないけど、グラベルに行くことを選んだ」

 マルケスはコース上に5番手で戻ったが、その後ホルヘ・ロレンソさらにドビジオーゾも転倒したため、最終的には3位まで順位を上げた。

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