「状況に応じて走りたいとはチームに言ってはいたのですが、早めに(出走するか否かを)決めないと(チームメイトの)ふたりにも迷惑がかかります。最終的には、チームに決断をしてもらいました」

 ライダーの大黒柱、中須賀を欠いてもなお、優勝を果たしたヤマハ・ファクトリー・レーシング・チーム。吉川監督は勝因について、中須賀の存在を挙げている。

「ミスなくしっかりと戦えたことが今大会の勝因ですが、レースを走れなかった中須賀選手が、しっかりとロウズ選手とファン・デル・マーク選手をサポートしていてくれたことがなによりの勝因です」

 中須賀はスタートを待つグリッド上で、スタートライダーとなった緊張からか顔をこわばらせるファン・デル・マークをうちわであおぐなどして、リラックスさせようとしていたように見えた。表彰台の真ん中にロウズとファン・デル・マークとともに上った中須賀が、ふたりに肩を抱かれるシーンもあった。

グリッド上で少々ナーバスになっていたように見えるファン・デル・マークをサポートする中須賀
グリッド上で少々ナーバスになっていたように見えるファン・デル・マークをサポートする中須賀

 ロウズは中須賀が出走しないと聞いたとき、「Shit(困ったな)」と言ったあとすぐに「僕たちはチームだから、大丈夫だ」と中須賀を励ましたという。レース後には中須賀が中心となってセットアップを進めたヤマハYZF-R1を絶賛し、「ナカスガは決勝を走らなかったけれど、今日の勝利は彼のおかげだ」と語った。

 2017年の鈴鹿8耐に続き、チームメイトとなった中須賀、ロウズ、ファン・デル・マーク。2018年の鈴鹿8耐は、この3人の絆と、耐久レースにおいて重要となるチーム力の勝利だと言えそうだ。

「乗れなかったのは非常に残念です。ここ(表彰台の頂点)に連れてきてくれたふたりに感謝しています」と語った中須賀。ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームが果たした鈴鹿8耐4連覇を、裏方として支えた。

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