ガダがパタ・ヤマハで与えた助言は、ヤマハYZF-R1を敗者から勝者へと変身させた。コーナー出口でのトラクションが改善されたことが大きいが、これはロッシとマーベリック・ビニャーレスが直面している主な問題のひとつでもある。

 今年最後の数戦はどうだろう。2018年のヤマハYZR-M1に最後の復活チャンスが与えられるだろうか? ミシュランは超高速レイアウトのフィリップアイランド向けに特別なリヤタイヤも供給している。そこでは、ライダーは他のどのコースよりもスロットルを開けていく。だが変更はコンパウンドだけで、ブリーラムでのタイヤのようにカーカス(ケーシング)の変更はない。

 だからロッシとビニャーレスが何よりも重要となるコーナリングスピードを上げることができるかどうかは分からない。もしコーナリングスピードを上げることができたら、オーストラリアGPは彼らにとって最高のチャンスとなるだろう。2017年、彼らはふたりともマルク・マルケスから2秒以内でフィニッシュしている。

 オーストラリアでの走行には重要な要因がひとつある。2018年シーズンの大半でヤマハは競争力に欠けており、そのことはバイクから最大限のパフォーマンスを引き出すためのヤマハのライダーたちの能力に影響をおよぼしてきた。

マーベリック・ビニャーレス/モビスター・ヤマハ・MotoGP
マーベリック・ビニャーレス/モビスター・ヤマハ・MotoGP

 バイクが適切な状態にないと、レースをこなすにしたがって、最大限、完璧にプッシュするために必要な感触を失ってしまう。このことがなければ、タイでは優勝のチャンスがより高くなっただろうとビニャーレスは考えている。

「このようにアップダウンのあるバイクを走らせるのはとても難しい。なぜなら十分な信頼性がないからだ」とビニャーレスは語った。

「状況が違っていたら、僕は最終ラップでアタックするチャンスがあっただろう。僕はとても近いところにまさにいたのだから。もっと感触を掴む必要がある」

 来年を見越して、ヤマハはコーナー出口のトラクションを改善するために、よりクランクシャフトの慣性が働くようにエンジンを修正するだろう。しかし彼らはまた、マニエッティ・マレリの迷路を抜け出す道を見つける必要もある。

 ヤマハのエンジニアが計算に成功して0.3パーセントの差を縮めることができたら、2019年にロッシとビニャーレスがタイトル争いに戻れない理由はない。

本日のレースクイーン

川田明日未かわだあすみ
2026年 / スーパーGT
WinG
  • auto sport ch by autosport web

    20歳でスーパーGTの最高峰に挑む“新人”小林利徠斗に迫った『FORMATION LAP』2026年第1弾が6月5日に公開

    ふつうとちょっとズレてる──20歳で最高峰に挑む新人ドライバー【FORMATION LAP Produced by auto sport】2026 Episode 1

  • auto sport

    auto sport 2026年8月号 No.1622

    [特集]│多│角│検│証│
    なぜ、日本人はF1で勝てないのか?
    いつか夢を実現するために過去から学ぶ

  • asweb shop

    掘り出し物満載の特別企画『モデルカー祭り!』がautosport web shopで開催中。6月25日まで

    レア物や特別価格商品が満載!
    6月25日まで