レプソル・ホンダの新ライダーであるホルヘ・ロレンソは、バレンシアで着実に周回を重ねていた。レイモン・オウリン率いるロレンソの新しいクルーは、彼がドゥカティで2年、ヤマハで9年を過ごした後で、RC213Vを快適に走らせられるよう作業をしていた。

 そしてロレンソの走りは快適そうで自信があるように見えた。ロレンソは左手首の怪我にも関わらず、トップのマーベリック・ビニャーレス(ヤマハ・ファクトリー・レーシング)から0.827秒遅れでバレンシアテストを終えた。一方、ロレンソがドゥカティを初めてテストした時は健康体だったが、トップから0.769秒遅れだった。

早い段階から高いパフォーマンスを見せたホルヘ・ロレンソ(レプソル・ホンダ・チーム)
早い段階から高いパフォーマンスを見せたホルヘ・ロレンソ(レプソル・ホンダ・チーム)

 ロレンソは12月末にドゥカティとの契約が満了するまで、走行について話すことを許されていない。これはMotoGPのトップライダーに対する共通のやり方だ。ファクトリーはチームを離れるライダーが、移籍先のチームでメディアインタビューを含む宣伝活動を行わない限りは、契約が完了していなくてもライバルのマニュラクチャラーのテストを始めることを許可されるものなのだ。

 しかしロレンソは走り終えた後にいくつか言葉を発した……。「僕はとても満足しているよ!」ロレンソのライバルたちにとっては不吉に聞こえたことだろう。

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