サイレンサーです。他メーカーと比べると、全体的に縦方向に若干長く、前後方向は短い印象を受けます。ここにも重いモノは中心への考えが反映されていると考えていいでしょう。ちなみにこのサイレンサーもヨシムラのウェブページで購入可能のようです。
フロントブレーキを見てみましょう。ブレンボが装着されています。
フロントはブレンボが装着されていますがリアブレーキは両ライダーで異なります。26号車 渡辺一樹選手はブレンボ製。
12号車の加賀山選手はニッシン製が装着されています。
両者はスイングアームにも違いが見られます。リアサスペンションのリンクがちょっと見えているスイングアームは26号車 渡辺一樹選手。
一方こちらは12号車の加賀山選手のスイングアームです。渡辺一樹車とは異なるリヤサスペンションリンクを使用しているようで、外観に違いが見られます。
燃料タンクです。ヨシムラもHRC(ホンダ・レーシング)と同様に鈴鹿8耐仕様の燃料タンクを全日本ロードレース選手権でも使用するようです。“スプリントと鈴鹿8耐仕様の差を少なく”です。
ステップも見てみましょう。ここにもヨシムラならではの技があるようです。
リアサスペンションも見てみます。リヤタイヤカバーの奥に見えるのは表面温度センサーでしょうか?
カワサキからヨシムラのスズキに乗り換えた渡辺一樹選手いわく、「ヨシムラのバイクはスペック、乗り味を図式に例えた場合、限りなく円形に近いバランスの優れたバイク、今はその円を拡げる作業をしている」と話してくれました。
ヨシムラというチームは? という問いには、「カワサキ・チームグリーンが関西系チームで、真剣のなかにも比較的笑いがあるカラーであるのに対して、ヨシムラはチームクルー全員がストイックに勝利を目指す野武士のような集団」という表現をしてくれました。
2019年の第2戦鈴鹿で2018年9月のオートポリス戦以来となる2位表彰台を獲得したヨシムラ。吉村秀雄さんのご子息、吉村不二雄さん、そして加藤陽平監督の笑顔が弾けます。
目指すは2009年以来の鈴鹿8耐の頂点、そして2015年以来の全日本ロードレース選手権優勝。2019年の鈴鹿8耐は5位で終えましたが、ヨシムラの伝説はまだまだ道半ば。我々はその目撃者なのです。ヨシムラ万歳!