今シーズン開幕前のテストでは、好タイムを記録するなど、活躍が期待されていたKTM。昨年はシーズン途中でのヨハン・ザルコの離脱などの問題もあったが、今年はエスパルガロ以外は、KTMのMoto3やMoto2で育った若いライダーを中心にチームを構成して臨んだ。
「KTMにとって、信じられない日となった。KTMにとってもチームにとっても歴史的な一歩だ。もちろん、私たちとこのプロジェクトを長年信じてきたブラッド・ビンダーにとっても同様だ。今日はこれまでのハードワークが報われた。今シーズンはマシンがよくなっていることは分かっていたが、偶然の勝利ではない。過去数年間学んできたことが実った」
「テストライダーのダニ・ペドロサ、ミカ・カーリョ、そしてテストチームは1年以上かけてこのマシンを開発してきたが、トップを獲るには素晴らしいライダーが必要だ。ブラッドはMoto3やMoto2で優勝したのと同じスタイルで勝利した。MotoGP参戦初年度から戦ってきたポル・エスパルガロにも感謝したい。彼もこのプロジェクトをトップに押し上げるために全てのピースをまとめ上げてくれた。今日の勝利は素晴らしいチームの努力の結果だ」とKTMのモータースポーツダイレクターであるピット・バイラーは語っている。
初優勝を成し遂げた翌日、KTMはブルノでテストを行なった。今週末と来週末は2戦連続でホームレースとなるレッドブルリンクでの戦いに臨む。RC16がプロトタイプでその第一歩を記し、最もテストで周回を重ねているコースで2勝目を記録することができるか?