赤旗中断後に再開されたレース2は、レース1とは違った展開を見せた。レース1ではトップを走っていたジョアン・ミル(チーム・スズキ・エクスター)が後退。同じくレース1で2番手にまで浮上した中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)も、レース2では奮わなかった。その原因には、レース2に向けて装着したタイヤがあったようだ。

 レース1で上位をキープしていた中上は、「すべてがコントロールできていると感じていました。初めて『勝てるレースだ』と感じたんです」という。にもかかわらず、レース2で7位フィニッシュとなった理由はタイヤにあった。

「レース2では、新品タイヤがありませんでした。僕はリヤタイヤにソフトを履きたかったのですが、残念ながら、新品のソフトタイヤがなかったんです。今日の上位陣は、みんな新品タイヤを履いていましたが、僕たちは持っていませんでした。とにかくグリップがなかったんです」

 中上がそう語るように、優勝したミゲール・オリベイラ(レッドブルKTMテック3)、2位のジャック・ミラー(プラマック・レーシング)は、コンパウンドや前後の組み合わせを変更してはいるものの、新品タイヤを履いていた。ポル・エスパルガロ(レッドブル・KTM・ファクトリーレーシング)はフロントにユーズドのソフトタイヤを履いたが、リヤに装着したミディアムタイヤは新品である。

 一方、中上はフロントにミディアム、リヤにソフトタイヤの組み合わせは同じながら、レース2ではユーズドタイヤを履くしかなかった。レース1でトップを走行し続けていたミルも同様に、レース2ではユーズドタイヤを履いたとコメントしている。

 前戦オーストリアGPで、同じことがエスパルガロにも起こっていた。レース2に向けてリヤに履く新品のミディアムタイヤが残っていなかったエスパルガロは、そのためにバイクを止められなかったと語っていた。今回、レース2でリヤに新品のミディアムタイヤを履いたエスパルガロは「ジョアン・ミルについては残念に思う。彼に起こったのは、僕に先週起こったことに似ていると思うから」と、レース後の会見のなかで、ミルの後退について言及した。レース2では、残りのタイヤが明暗を分けたと言える。

 中上は今後について、赤旗に備え、タイヤを残すかと問われ「イエス」とも答えている。「サーキットによりますが、今後は別のバックアップを考えないといけないかもしれません」。

 奇しくもレッドブル・リンクの2戦で赤旗中断が発生し、再開されたレースで、各ライダーが残していた(残っていた)タイヤが、それぞれのレースの結果を生んだ。今回の2レースは、今後のレースウイークにおけるタイヤの残し方に少なからず影響を与えるかもしれない。

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