2014年はランキング11位を獲得。2015年にはインディアナポリスGPでグランプリ初表彰台となる3位に入賞し、ランキング10位。2016年にはマークVDSにチームに移籍し、ランキング4位と躍進。そして、2017年に開幕戦カタールGPでグランプリ初優勝を達成すると、通算8勝を記録してチャンピオンを獲得する。
そして、2018年にはついに最高峰クラスのMotoGPクラスに到達。マークVDSチームよりホンダRC213Vで参戦すると、ランキング15位となり、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得した。2019年にはペトロナス・ヤマハSRTに移籍。
2019年をランキング10位で終え、MotoGPクラス3年目となる2020年のチェコGPで初表彰台を獲得。そして、グランプリ通算112戦目、MotoGPクラス通算41戦目となるホームレースのサンマリノGPでついにMotoGPクラスの初優勝を達成した。モルビデリは初優勝の喜びを以下のように語っている。
「魔法のような一週間だった。全てがうまく行った。サーキットに着いたとき、もしかしたら、何かいいことができるかもしれないと考えた。結果は最高だった。ホームレースで一度も勝ったことがなかったし、MotoGPクラスで勝つことは、人生も最も偉大な成果だ。そう言えることを誇りに思う。ボクと一緒に働いている全ての人たちに感謝したい」
「この勝利は、チームワークの成果。今日だけの成功でなく、全てのことを誇りに思う。7年前、ボクはここでスーパーストック600のレースに参戦していた。そして今日、MotoGPクラスで勝った。シンプルに驚きだ。今シーズン、観客が初めて入ったミサノのレースで、彼らにあいさつができたことは最高だった。ボクたちは、彼らのためにレースをしている。だから、ファンと一緒に優勝を祝うことは最高だ」
才能を持ちながら、少し遠回りしてグランプリへとやって来たモルビデリ。地道な努力は回りにいる人間を動かし、どのクラスでも着実な成果を残してきたライダーが、ついに最高峰クラスの表彰台の頂点に立った。