そして、2015年にはアカデミー出身のライダーを起用し、Moto3クラスにSKYレーシングチームVR46を結成して世界グランプリへの参戦を開始。2017年にはMoto2クラスにもチームの規模を拡大した。Moto2クラスでは2017年にモルビデリが、2018年にバニャーヤがチャンピオンを獲得。現在ではモルビデリ、バニャーヤも若手ライダーを指導する立場でアカデミーに関わっている。
また、2015年からはヤマハとのコラボで、ヤマハVR46マスターキャンプを開催。アジアやヨーロッパでヤマハのサポートを受けてレースを戦う若手ライダーが短期間ながらVR46レーシングアカデミーと同じカリキュラムを受けることができ、受講したライダーの中から、CEVのMoto3ジュニア世界選手権、Moto2クラス、スーパースポーツ世界選手権、スーパースポーツ300世界選手権で活躍を収めるライダーが登場している。
サンマリノGPではロッシも好スタートで、序盤からモルビデリに次いで2番手を走っていた。しかし、終盤に追い上げ来たバニャーヤにパスされ3番手に後退。最終ラップに3番手で入ったものの、10コーナーでジョアン・ミル(チーム・スズキ・エクスター)に交わされてしまい、僅差の4位でゴールとなった。残念ながら、ホームレースでのVR46ライダーによるMotoGPクラス表彰台独占は次の機会へと持ち越しとなった。
「とても残念。表彰台はいつも特別。ミサノだからなおさらだ。フランコ(モルビデリ)とペッコ(バニャーヤ)と共に表彰台に立つことができたら、まるでモーターランチのレースのようだっただろう」とレース後に語ったロッシ。
「フランコがトップに立ち、ペッコがボクを交わして2番手に上がったとき、アカデミーを立ち上げたのはだれだ、ボクにとってはいいアイディアじゃなかったんじゃないかって思ったよ」とジョークを飛ばしたロッシだったが、「アカデミーのライダーが活躍を収めたことは本当に誇らしい」と教え子たちの活躍にとても満足した様子だった。