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MotoGP ニュース

投稿日: 2020.09.28 18:15

F.C.C.TSR Honda France エストリル12時間耐久ロードレース 決勝レポート

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MotoGP | F.C.C.TSR Honda France エストリル12時間耐久ロードレース 決勝レポート

2020.09.27

エストリル12時間耐久レース
12時間後の25秒差で惜しくも2位

 目論見通り、予選2番手からのスタートと同時に、4ポイントを手に入れ、ポイント争いトップのチームとの差を僅かながら縮めて臨んだ決勝レース。

 変則的な開催となったこのレースを物語るように、決勝レースは朝7時45分に5分間コースインゲートがオープン。ダミーグリッドについたらウォームアップラップを行い、そのまま決勝絵レースがスタートするという超時短進行。余分なことを行っても、誰も見ていないのだからこれで良いのだろう。

 スタートライダーはル・マンに続いてマイクが務めた。好スタートを切り、その後はトップ争いを展開。#37BMWオフィシャルチーム、スタートでミスして出遅れたもののすぐさま追い上げてきた#7、#1,#2あたりが競り合う展開。ジョシュのスティントに入ると、トップを走っていた#37BMWが転倒。#7と我々がトップ争いを続ける格好になった。ともに1分40秒台前半のペースでスティントを変えてもペースと順位は大きく変わらない。

 逆転タイトルを獲得するには、お互いに勝って、ポイントリーダー#2の結果を待つしか無いチーム同士、後方にそのライバルを差し置いてトップ争いを展開する。10周以上ピットインのタイミングが違うため、順位が入れ替わったり、差が広がったり縮まったり。お互いに大きなトラブルもミスも見られないまま、周回と時間が積み上がっていった。

F.C.C. TSR Honda France/2019-2020EWC第4戦エストリル12時間
F.C.C. TSR Honda France/2019-2020EWC第4戦エストリル12時間

 その一進一退する中で、終盤の時間をマイクとジョシュに託した我々だが、残り1時間で1分程度あった差を逆転すべく、最後のライダーとなるマイクにバトンが渡る。我々よりピットイン回数が多い#7は、最後にもう1回ピットインすると想定していた通りなったが、給油だけのピット作業ではその差を完全に縮めることはできず、2位で12時間後のチェッカーを受けた。

 とはいえ、コロナ禍の中でマシンを作り参戦を決め、2戦の世界選手権で優勝と2位という結果を残した。時間軸で考えれば、1年以上前の出来事になるわけで、随分前に感じる2019ー2020シーズン開幕戦2019年9月のボルドール24時間、そして続く12月のセパン8時間と思ったような結果を残せなかった。しかし、新型CBR1000RR-Rを誰よりもどこよりも早く開発に着手し、世界ランキングも3位で2019ー2020シーズンを終えることができた。来季の行方はまだ正式発表されていないが、2021年としてのシーズンになる公算が大きいようだ。いずれになろうと、我々のスタンスで参戦に臨むつもりだ。特にこの状況の中で戦った経験は、チームをより一層強くしてくれるに違いないと確信している。

■藤井正和チーム総監督のコメント
「正直つらくて苦しいシーズンでした。この今の世の中の状況で、こういうことをやろう、成し遂げようと思うことそのものに、やはり少し無理があるのは端から分かってました。そんな中でもル・マンで優勝できたし、この12時間耐久も12時間走って25秒差。これはもう、胸を張ってみんなよくやったな、って言いたいですね。いい結果でした。来年に向けてしっかり仕込んで、強いチームを作りたい。そんな思いで一杯です。しっかりやります。ありがとうございました」

ジョシュ・フック(F.C.C. TSR Honda France)/2019-2020EWC第4戦エストリル12時間
ジョシュ・フック(F.C.C. TSR Honda France)/2019-2020EWC第4戦エストリル12時間

■ジョシュ・フック
「レースはかなり良かったし、終始良いバイクで走ることができたし、レースを勝ち抜くためのペースもあった。終盤のバック・トゥ・バックのスティントは確かにきつかった。ピットワークで改善しなければならないこともいくつかあったけど、でも結果にはとても満足しているよ。2位でフィニッシュできたし、ラップタイムも良かった。マシンが素晴らしければ、どこにいようと関係ない。チームもここで素晴らしい仕事をしてくれて、チームと関係者全員に感謝の気持ちを伝えたい。来年が楽しみで仕方がない」

フレディ・フォレイ(F.C.C. TSR Honda France)/2019-2020EWC第4戦エストリル12時間
フレディ・フォレイ(F.C.C. TSR Honda France)/2019-2020EWC第4戦エストリル12時間

■フレディ・フォレイ
「2位という結果は悪くない。レースを完走してくれ、そしてエストリルのようなフィジカルなサーキットで素晴らしい仕事をしてくれたチームメイトに感謝したい。肩に問題を抱えていて、腕に力が入らず、ル・マンではトラブルが発生したし、エストリルではさらにペースが必要だった。インターバルの間にこの問題を解決するために最大限の努力をして、再びこの素晴らしいバイクに乗ること、そして満喫できるようになることを願っています」

マイク・ディ・メリオ(F.C.C. TSR Honda France)/2019-2020EWC第4戦エストリル12時間
マイク・ディ・メリオ(F.C.C. TSR Honda France)/2019-2020EWC第4戦エストリル12時間

■マイク・ディ・メリオ
「レースは激しいものでした。何とかペースをつかむことができて、終盤には優勝争いをすることができたと思うので、その喜びはもっと大きかったと思う。でも、2位という結果は受け入れなければならないと思う。みんなが素晴らしい仕事をしてくれたし、この新しいマシンで僅か2回目のレースだったので、来年に向けてはポジティブな経験になったと思う」


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