ブレーキの仕事量が増えれば冷却は必須。車両違反となってしまったがフロントブレーキの冷却ダクトを見てみよう。まずは17号車から。材質はアルミ、二分割からの溶接のようだ。冷却効率、キャリパーの位置を考慮するとこの形状がベストか。
最大の特徴はブレーキパッド部までダクトの一部が延びておりキャリパー表面だけでなく、パッド部も冷却が出来るようになっていること。
僚友の33号車も見てみよう。こちらはキャリパー部のみを冷却する形状。
ラヂエーター、オイルクーラーはチームによって選択が異なる。社外品(イタリア タレオ製)、社外品(日本 コーヨーラヂエーター勢)、純正品の3パターンが確認されている。
634号車、72号車などが使用するのはタレオ製。
090号車はスーパーバイク世界選手権用に開発されたコーヨーラヂエーター製を使用。
オイルクーラーのみ純正品、という組み合わせも存在する。
最も多く使用されているのが純正品で一番のメリットは軽量であるという点のようだ。CBR1000RR-Rは前後バランスに敏感な車両と言われており、そのため最も軽量な純正品を選択するが多いようだ。冷却性能も問題無いようで改めて市販車の完成度の高さがうかがえる。ちなみにFIM世界耐久選手権、ルマン24時間においても優勝したTSRはノーマルラヂエーター、ノーマルエンジンだったとの情報もある。
※後編に続く








