日曜日は前日から一転、晴天となった。ドライコンディションで行われたスーパーポール・レースは、バウティスタが優勝を飾った。2位はバウティスタのチームメイト、マイケル・ルーベン・リナルディ(Aruba.it レーシング-ドゥカティ)、3位はラズガットリオグルが獲得している。レイは7位だった。
スーパーポール・レースの結果により、レース2のポールポジションはバウティスタ、2番グリッドはリナルディ、3番グリッドはラズガットリオグル。レイは3列目7番グリッドに並ぶことになった。
レース2は気温21度、路面温度39度のドライコンディション。ポールポジションスタートのバウティスタがトップに立ち、2番手にリナルディがつける。3番手に続くのは5番グリッドからスタートしたロカテッリ、4番手にバッサーニ。3列目からスタートしたレイは1周目を終えて6番手だったが、2周目でラズガットリオグルをかわして5番手に浮上した。
バウティスタは2周目にファステストラップを記録して、トップを快走していた。チームメイトであるリナルディが2番手を走るが、ギャップは広がりつつあった。2番手のリナルディ、3番手のロカテッリの後方で追い上げていたのがレイだった。
レイは5周目にバッサーニをパスして4番手に浮上。だが、同時にラズガットリオグルもバッサーニをかわしてレイの背中を追っていた。6周目の時点で、3番手のロカテッリと4番手のレイとの差は約1秒。4番手のレイから8番手のイケル・レクオーナ(チームHRC)までが連なって周回を重ねる状況だ。
トップ3のライダーがそれぞれ単独走行となっているのに対し、4番手争いはし烈なものとなった。特に4番手のレイ、5番手に浮上したロウズ、6番手のラズガットリオグルは僅差のポジション争いとなる。10周目にはロウズが1コーナーの深いブレーキングでレイをパス。だが、接戦は続いた。ここにフィリップ・エッテル(チーム・ゴーイレブン)やバッサーニ、レクオーナが加わらんとし、4番手争いは混戦を極めた。
激しい争いが続く中で迎えた17周目、4コーナーに入った瞬間、6番手を走っていたロウズのフロントが切れ込んだ。ちょうどそのアウト側にいたラズガットリオグルを巻き込み、転倒。グラベルには砂ぼこりが上がり、緑と青のマシンが転がる。ふたりはここでリタイアとなった。
ロウズとラズガットリオグルが脱落し、終盤の4番手争いは落ち着きを見せた。4番手をキープするのはバッサーニ。5番手にはエッテルが浮上。レイとレクオーナが6番手争いを展開しながら最終ラップに入った。
トップを走るバウティスタはポール・トゥ・ウインで優勝し、オーストラリアラウンドの3レースすべてで勝利を飾った。2位はリナルディで、Aruba.it レーシング-ドゥカティがスーパーポール・レースに続き、ワン・ツーを果たしている。3位はロカテッリが獲得した。
4位争いを制したのはバッサーニ。5位はエッテル、6位はレクオーナだった。レイは最終ラップに後退して8位。7位にはルーキーのエガーターが入っている。
スーパースポーツ世界選手権(WSS)では、土曜日のレース1が転倒によって赤旗中断となり、その後、再開されたレースでニッコロ・ブレガ(Aruba.itレーシング・ワールドSSPチーム)が優勝を飾った。ブレガにとってのWSS初優勝であり、ドゥカティにとっては2005年以来のWSSでの勝利となった。2位はニコラス・スピネッリ(VFTレーシング・ヤマハ)、3位はジョン・マクフィー(ヴィンチェ64・byプチェッティ・レーシング)だった。
日曜日のレース2では、ブレガを含む3人のライダーがトップ争いを展開。残り5周でコース上に野鳥が侵入したため赤旗中断となり、全周回数の3分の2を終えていたことから、レースは終了となった。優勝はブレガ、2位はステファノ・マンジ(テンケイト・レーシング・ヤマハ)、3位はジャン・オンジュ(カワサキ・プチェッティ・レーシング)が獲得した。
