ビンダーとミラーから絶賛を受けるペドロサは、スプリントレースを6位でフィニッシュ。ピットに戻ってきたペドロサを、たくさんのKTMスタッフが拍手で迎えていた。そこにはワイルドカード参戦で6位という結果を称える意味とともに、ペドロサが行ってきたこれまでの貢献への感謝が含まれていたのではないか、と思う。

ペドロサはオリベイラと5番手争いを展開した
ペドロサはオリベイラと5番手争いを展開した

「スプリントレースはすごく、すごく走りがアグレッシブだね。ライダーはできるだけ早く、ポジションをたくさん上げていこうとするからさ」と、ペドロサはレース後の囲み取材で、まず初めて経験したスプリントレースの印象を語った。

「その後はペースをキープしようとした。前方では順位を争っていたけど、4~6台のバイクに続いて走っていると、バイクの挙動は僕が慣れているものとはかなり違っていた。ブレーキング・ポイントについてもアジャストしないといけなかった。だから、新しい環境に慣れようとしていたよ」

「そのあとにミゲール(・オリベイラ)をオーバーテイクしようとしてみたけど、難しかった。彼は力強く戦っていたから……。1、2回チャンスがあったけど、時間をロスしてしまって前のライダーと離れてしまい、さらにザルコが追いついてきていた。だから、あまりペースを乱さず、ポジションをキープして、最後にもう一度、挑戦してみようと思ったんだ。プラクティスよりもレースでのタイヤの変化はけっこう大きかった。それが今日学んだことだよ」

 バイクの挙動は現役時代と違うのか、と問われると、ペドロサは「ものすごく違う」と答えた。つまり、集団で走っているときと単独走行のとき、バイクの動きの違いが大きいということだった。

「キャリアの終盤では感じることはできていたけど……でもとにかく、ウイングやエアロダイナミクスは現在のようなものではなかった。(現役時代にも)スリップストリームやひとりで走っていたとき、わずかな違いは感じてはいたけど、ほとんど違いなんてなかった。(今は)ほかのバイクが自分のバイクに影響するんだから、とても重要なことだよ」

 バイクやタイヤの変化、違いを交えつつスプリントレースを振り返るペドロサの表情は、金曜日と同じように柔和だった。ビンダーが優勝してミラーが3位。自身としても6位フィニッシュ。テストライダーとしては喜ばしいKTM勢の活躍だったことだろう。

「全体的に、間違いなくチームとしてとてもいい結果だったと思うよ。だって、KTMの3台がトップ6に入ったんだからね。最高の結果のひとつじゃないかな」

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