いよいよ迎えた決勝日!

 サーキットに到着すると、明らかに前日よりもファンの数が多く、会場の熱気はもうアツアツ。

決勝日のパドックの様子。土曜日よりも熱気がすごかったです!
決勝日のパドックの様子。土曜日よりも圧倒的なファンの数! この日はとくにマクラーレンの人気が高かったように見えました。

 パドックでは、決勝に向けてクルーたちが最後の調整中。天気予報では通り雨の予報もあったため、各チームはウエットタイヤも準備しています。

コースイン前最後のチェックを行うクルーたち。ウエットタイヤも準備されていた。
コースイン前最後のチェックを行うメイヤー・シャンク・レーシング
決勝前の忙しい時間帯にも関わらずファン対応をするアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ)
決勝前の忙しい時間帯でも、笑顔でファンにサインをプレゼントする王者アレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング)

 グリーンフラッグの約1時間前には、いよいよピットボックスへの移動がスタート。大勢のファンの間をかき分けるように、クルーたちがマシンを運んでいきます。クルーたちの表情にはスタート前の緊張感が漂っていて、まるでリングへ向かうボクサーのようで本当にカッコいい……!

群衆をかき分けてピットボックスへ向かうマシンとクルーたち
群衆をかき分けてピットボックスへ向かうマシンとクルーたち
緊張感の漂う雰囲気。ファンたちもしっかり距離を取って粛々と見送りだしていたのが印象的だった。
緊張感の漂うスタート前。ファンたちもしっかり距離を取って粛々と見送りだしていたのが印象的でした。

 一方、マシンを送り出したあとのパドックではすぐに撤収作業が始まります。翌週には次のレースが待っているだけに、この切り替えの早さもプロですね。

マシンを送り出したらすぐに撤収作業を開始するチーム・ペンスキーのスタッフたち。次週は800キロ離れたワシントンDCだ。
マシンを送り出したらすぐに撤収作業を開始するチーム・ペンスキーのスタッフたち。次週は800キロ離れたワシントンD.C.。

 ドライバーたちも移動を開始。特別にエリアを封鎖するわけではなくファンエリアを移動していくので、普通にすれ違ってびっくりしましたし、レース前の緊張感も伝わってきました。やっぱり北米流のキモは近さですね。

徒歩で移動するP.オワード(アロウ・マクラーレン)
徒歩で移動するパト・オワード(アロウ・マクラーレン)

 移動手段は徒歩や電動スクーターなど、ドライバーによってさまざま。

D.ハウガー(デイル・コイン・レーシング)はキックボードで颯爽と
デニス・ハウガー(デイル・コイン・レーシング)はキックボードで颯爽と

 その後はグリッド順にふたりずつホンダ・リッジラインの荷台に乗り、コースを一周してファンの前に姿を見せていきます。

荷台に乗り込むM.エリクソンとD.ハウガ―
荷台に乗り込むマーカス・エリクソン(アンドレッティ・グローバル)とハウガー

 そして、いよいよ国歌斉唱。

今回はヴィクトリーサークル上で行われ、アメリカとカナダ、両国の国歌が披露されました
今回はヴィクトリーサークル上で行われ、アメリカとカナダ、両国の国歌が披露されました。

 スタンドへ戻ると、客席はほぼ満席となっていました。初開催ということもあってかすごい人気です。

Turn3スタンドからTurn4方面を望む。土曜日にはなぜかモニターが設置されていなかったのですが、決勝日には間に合ったようで一安心
ターン3スタンドからターン4方面を望む。土曜日にはなぜかモニターが設置されていなかったのですが、決勝日には間に合い一安心。

 いよいよグリーンフラッグが振られ、レースがスタート。超近距離でバトルしながらコーナーに飛び込むスピード感や、壁ぎりぎりを駆け抜けるスリル満点です!

L.フォスターが痛恨のクラッシュ。フォークリフトを入れて壁を修復中ですが、レースはSCのまま続行。赤旗にならないのが意外でした。
ポールシッターのフォスターが痛恨のクラッシュ。フォークリフトを入れて壁を修復中ですが、レースはSCのまま続行です。
これ以外にも多くのSC導入がありましたが、赤旗をなるべく振らない雰囲気もあり、ファンを退屈させないレース運営です。

 レースは終盤に猛烈な追い上げを見せたエリクソン選手が優勝! チェッカー後は急いでヴィクトリーサークルへ向かいましたが、そこには大勢の人、人、人! 後方からではありましたが、なんとか表彰式を見届けることができました。

チェッカー後、急いででヴィクトリーサークルに向かったもののこの人混み。この向こうに戦ったマシンとクルーたちもいるはずです。
チェッカー後、急いでヴィクトリーサークルに向かったもののこの人混み。この向こうに戦ったマシンとクルーたちもいるはずです。
紙吹雪が実はカナダを象徴するメープルリーフの形になっていました!細かいこだわりがすごい…。
紙吹雪が実はカナダを象徴するメープルリーフの形になっていました!細部のこだわりがすごい……。

 国内レースとの違いを感じたのは、表彰式後の記念撮影でした。シリーズスポンサーや大会スポンサー、エンジンサプライヤー、コントロールタイヤなど、それぞれのロゴの帽子を何度も取り替えながら時間をかけて何カットも撮ります。

最初に大会のロゴキャップで記念撮影に臨むM.エリクソン
最初に大会のロゴキャップで記念撮影に臨むM.エリクソン
その次はエンジンサプライヤーであるホンダの帽子。その次はメインスポンサー、その次はファイアストンと何度もとっかえひっかえしながらも笑顔を絶やさないのはさすが
その次はエンジンサプライヤーであるホンダ。その次はメインスポンサー、その次はファイアストン……と何度も交換しながらも笑顔を絶やさないのはさすが

 また、筆者の隣で表彰式を見ていた男の子はウィル・パワー(アンドレッティ・グローバル)のファンだったようで、ずっと「パワー!」と叫んでいました。すると、それに気づいたパワーがインタビューを終えて男の子のもとへ。サインと帽子のプレゼントをしていて、見ているこちらまでうれしくなる心温まるシーンでした。

インタビュー後にファンの男の子に帽子をプレゼントしてあげるW.パワー。男の子も大喜びで心温まるシーンでした。
インタビュー後にファンの男の子に帽子をプレゼントしてあげるパワー。男の子も大喜びでした。

 表彰式終了後に、帰路がてらふたたびパドックへ向かってみると、すでに撤収作業はほとんど終了。つい先ほどまでレースを戦っていたマシンも、すぐに輸送に向けた準備が進められていました。

レース後に梱包作業を待つD.マルーカスのマシン。レース直後のマシンにこれほど接近できるとは…。
レース後に梱包作業を待つデイビッド・マルーカス(チーム・ペンスキー)のマシン。レース直後のマシンにこれほど接近できるとは。
こちらは撤収作業が完了したチップ・ガナッシ・レーシング。17 TIME CHAMPIONSの文字が輝かしい。
こちらは撤収作業が完了したチップ・ガナッシ・レーシング。『17 TIME CHAMPIONS』の文字が輝かしい。

 こうしてレースを終え、名残惜しさを感じながらユニオンビル駅へ。決勝日ということもあり、帰りの混雑を覚悟していたのですが、意外にも鉄道はほとんど混んでおらず、余裕を持って座ることができました。駅の目の前がサーキットというアクセスの良さに加えて、ここまでスムーズにレース観戦ができるなんて、初めての体験でした。

 初インディカー観戦で何より心を掴まれたのは、コースもマシンもドライバーも、とにかく“全部が近い”という圧倒的な体験でした。テレビでは絶対に伝わらない距離感が一瞬でこのカテゴリーの魅力を鮮明にしてくれて、市街地レースの迫力からパドックやファンゾーンの熱気まで、初観戦とは思えないほど濃密に楽しめました。

 あの“近さ”は一度味わうと忘れられませんね。機会があればまた必ず現地で体感しにいきます!

レース後のフィニッシュラインをパチリ。また来年!
レース後のフィニッシュラインをパチリ。また来年!

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