第4戦の決勝は、直前の天気予報では暴風雨に見舞われるとして、ほとんどのドライバーが戦々恐々としていたが、実際の雨は早朝にはやみ、それどころか強い日差しが路面を完全に乾かしていた。「フォーミュラに上がってから、雨のレースをやったことがないので、経験値の差が出るかもしれません」と語っていたポールシッターの澤田は、ドライになれば同じ過ちは2度も冒さず、トップで1コーナーに飛び込むことに成功するが、小高が着いて離れず。一方、宮田は完全にスタートに出遅れていた。
ただ、宮田にしてみれば、何が幸いするか分からず、プリウスコーナーでまたも大湯と川端が接触、遅れていたことで混乱を回避できた。その間に後続を離すこととなった小高は、素早く仕掛けて1周目終わりのストレートで、澤田を抜いてトップに浮上。3番手には根本悠生(東京トヨペットGUNZE KCMG)が上がるが、徐々に阪口が近づき、6周目の1コーナーで逆転を許すことに。根本は次の周に追い上げてきた宮田に抜かれると、やがて後続集団にも飲み込まれてしまった。
ひたすら逃げ続ける小高の後方では、澤田、阪口、宮田の2番手争いが激しくなる。まず宮田が10周目に3番手に、そして13周目には2番手に。その後も縦一列で連なったものの、最後にもう一変動は起きなかった。

この2連勝で小高はランキングでもトップに浮上。「チームがいいクルマを与えてくれたので、もしミスしても大丈夫と思ったぐらい。昨日、勝てたことで自信もついて、いいレースができたと思います」と語るとおり、上昇気流に乗ったのは確か。この勢いがどこまで保たれるか注目したい。また、宮田は2位で今季初表彰台。「スタートが今日だけでなく、昨日も決まらなくて。ただ、今回は絶対に表彰台に立ちたかったので、僕の中では価値のある2位です」と語れば、澤田は「ミスが多過ぎて、また嬉しくはないんですが、今後に向けて勢いがついたのは良かったと思います」と、やはりそれぞれ思いは異なっていた。
