ポルシェは給油しているにもかかわらず、トップに躍り出た山内の真後ろでコースに戻ってくることに成功。約6分間、ラップにして2ラップ強のところでFCYが解除される。鈴鹿の時は各コーナーポストで同時に解除になったが、今回のSUGOではポストによってバラツキがあった。この微妙なタイミングのズレにより、山内はうまく加速ができず、ふたたび2番手に落ちてしまう。
 
 FCYが提示される直前には11秒差あった99号車も気がつけば5秒後方にまで迫ってきていた。とりあえず、山内は2番手を守っているもののツキがなく前に出られないままラップを重ねて行く。
 
 47ラップ過ぎ、1回目のピットストップ。YUKE TANIGUCHIにスイッチする。給油は問題なく済ませられたが、ホイールナットが舐めてしまい、予定していた作業時間より20秒ほどロスしてしまう。これで当チームは4番手にまでポジションを落としてしまう。この時点でトップは82号車のアウディ。FCYの時にドライバーも交代しているため、条件的には同じなのに、当チームよりも1分30秒近く先を走っている。その後方にポルシェが続き、ここから1分近く離されて
24号車のGT—R。さらに当チームは30秒後方の4番手だ。

 YUKE TANIGUCHIは1分24~25秒台でのラップを重ねるが、遅いクラスのマシンがいると1分27~29秒台にまで落ちてしまう。トップ3も遅いマシンをパスするのに手間取っている。というよりも、スポーツランドSUGOはスムーズにパスできるポイントが少ない。
 
 70ラップ過ぎ、2回目のピットストップが始まる。当チームは74ラップ目にピットストップ。YUKE TANIGUCHIから銘苅にスイッチする。今度はライバルチームよりも10秒近く早い作業時間でコースに送り出すことに成功する。トップグループ全車が2回のピットストップを終えた78ラップの時点で、トップはアウディ。そこから44秒遅れでポルシェ。さらに3秒遅れで24号車のGT-R、4番手の99号車がさらに42秒遅れで続き、その背後に当チームのGT—R。
 
 90ラップ過ぎ、銘苅は99号車を捉え4番手に浮上。3番手の24号車との差は約55秒。追い上げるには厳しい遅れだが、100ラップ過ぎ、黄旗無視で24号車がドライブスルーのペナルティを受ける。このチャンスを生かしたいところだが、その差は25秒にまでしか縮まらず、チェッカーまでの時間を考えると万事休す。
 
 他力本願になってしまうがチャンピオン争いに残るには、アウディがそのままトップでチェッカーを受け、ポルシェが2番手ならば、シリーズポイントは大きく広がらないのだが、110ラップ過ぎにポルシェがトップとなり、ランキングでもトップに躍り出てしまう。
 
 結局、銘苅も最後までアクセルを踏み続けたが、3番手でチェッカーを受けた24号車との差は20秒強にまでしか詰めることができず、4番手にとどまってしまった。
 
 ランキングトップ、ポルシェとの差は26ポイント。自力でチャンピオンを呼び込むには、残り4戦を全勝、さらにポールポジションを2回以上取らないといけないところにまで追い込まれてしまった。
 
 次戦は富士スピードウェイを舞台にした24時間レース。速さだけでなく、ツキまでを呼び込まないと勝利の女神は微笑まない。十勝24時間で得た経験を生かして、今季初勝利を目指す。

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